112.好きだから ページ20
クザンside
久しぶりに見たAちゃんの素顔。彼女が仮面をはめてから一度もその素顔を見れなかったが、海軍を辞めた俺にはすんなりと見せてくれた。
その素顔は昔よりも数倍可愛く、綺麗になっていて、思わず抱きしめたくなるほどだ。
これは益々悪い虫が付く。
いや、もしかしたらもう既に。
気になった俺は、二人っきりになった時を見計らって聞いてみた。
すると顔を赤らめ、戸惑い始める。
その行動は確かに、「いる」事を仄めかしていた。
ク「これぁいらねぇ心配だけどよ、Aちゃん。いるならはっきり言ってくれ。」
A「…い…いる…。///けど、何でそんな事急に聞くんだよ…。///」
ク「…。(「好きだから」何て、言えねぇよなぁ…。)…そりゃぁ勿論、Aちゃんが唯一気を許す家族だから。」
A「…ひ、秘密にしといてくれよ?///アイツ等には。…もう縁を切ったんだ。…“家族”でもねぇし…。」
ク「…。」
両親の事だろう。彼等の事を言うだけで、さっきまでの可愛い表情も、暗く沈む。
そんな彼女には、本当の事を知って貰いたくはない。
だからこそ、このままドフラミンゴの王国、ドレスローザに行く事を全力で阻止できたらどんなに良いだろう。
ク「…あァ。言わねぇよ。…ただ、誰だァ?Aちゃんを誑かした奴。…誰かによっては許せねぇなぁ…。」
A「…。…。…船長。///ハートの海賊団の。///」
ク「…トラファルガー・ローか…。てか、もしかして2年前から付き合ってる訳じゃねぇよなぁ?」
A「(ギクッ!…。…。…。///」
ク「(分りやすい…。)…あー、頂上戦争で否応なしにでも止めるべきだったか…。」
一度会って見極めるべきか…。彼女に相応しいかどうか…。
俺の知らないこの子を知っているだけでも嫉妬してるのに、この子自身に想われてるのはもっとキツイ。
ただ、いくら嫉妬してもこの子はそいつの元に行ってしまう。
止められないのはやっぱり、俺がこの子を好きだから。
A「…クザン兄ぃ?どうした?」
ク「…いや、何でもねぇや。」
例えこの想いが伝わらなくても、この子の家族として過ごせるこの時間は、何よりも変え難い幸せだ。
麦わらの船が見えたら、この子は俺の元から離れていく。
だから今は、この幸せをしっかりと噛みしめよう。
君の事が、好きだから。
―――――
クザン兄ちゃんの儚い恋心です。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 98人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ロー様大好き - 分んねぇじゃなくて、分かんねぇじゃね？ (2017年3月12日 18時) (
レス) id: 2288a0f58b (このIDを非表示/違反報告)
元祖饅頭(プロフ) - 竹半loveさん» 分かります(*´▽｀*) (2015年11月14日 20時) (レス) id: f80566ab05 (このIDを非表示/違反報告)
竹半love(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます(´∇｀)ロー様、イケメンですよね。(*´∀｀) (2014年9月9日 21時) (レス) id: ede37c7eae (このIDを非表示/違反報告)
みかん - ローが大好きなので楽しく読めましたよ!更新応援しています (2014年9月9日 21時) (レス) id: 35446419a5 (このIDを非表示/違反報告)
竹半love(プロフ) - けいおんさん» はじめまして。(*´∀｀)ありがとうございます(´∇｀)頑張ります。 (2014年9月9日 21時) (レス) id: ede37c7eae (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：竹半love | 作成日時：2014年7月15日 23時
