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ーAsideー
シャワーを浴びると赤黒く固まった血が溶け、流れていく。
___「俺は勝った。この教室の壁より強いことが証明された。それだけでいい」___
___「堀部イトナだ。名前で呼んであげてください」___
「負けた方が死亡な、姉さん」
『！？』
イトナの声が聞こえ、慌ててシャワーを止める。
ぐるりと辺りを見渡すも、もちろん誰もいなかった。
「喰種のくせに」
「俺は生きるということに関心はないし死ぬということに恐怖を感じない」
「今からお前を殺す」
「殺す殺す、俺は強い、この壁より。喰種お前は喰種だそれ以外の何者でもないバケモノ！！お前なんていらないんだ。絶滅しちゃえばいいのに、」
やめて
「怖いよなー。すごかったらしいよ。いなくなれ！！生きているだけで周りに害を及ぼす。」
やめてやめて
「ほんとなんのために存在してるんですかね。将来の夢は喰種捜査官です！名誉のために。自分の命をゴミのように捨てます」
「一体いくらの懸賞金が？」
「ざっと4000億円程」
『あああ！！！もうやめて！！！！！』
バスタオルを体に巻き付け、風呂場から逃げ出す。
こんな所に居たくない。
まだ濡れている体。無理やり下着を履き、近くにあった服を纏う。
雫が垂れる髪はそのままに。追いかけてくる言葉から逃げた。
怖い、怖い。
窓から飛び降りればそこは隣の家の屋根。
あいにく今日は雨だった。足を滑らせ、屋根から滑り落ちる。目の前に見えるのは道路。
すぐ先に見えるのは大型のトラック。
あ、もうだめだ。
気持ちが悪い浮遊感。死を悟り、目をつぶった瞬間。
ものすごい音がした。
驚きのあまり目を開きと、目の前には窓ガラスが割れて潰れてしまったトラックが。
これがさっきのトラックということは考えずともわかる。
運転手はきっと即死。頭から血を流して死んでいる。
「なんの音！？」
野次馬が集まってくる。雨なのにこの音は消せないらしい。役立たずめ。
「何？うわ、まじかよ。トラックだ」
お姉ちゃんの声に気づき、姿を見られないうちにとトラックの脇を通って走った。
ー
『はぁ、はっ、』
無我夢中で走っていたはずなのに、ついたところはHySyだった。
今日の私は中に入る勇気も気力もなく、ズルズルとドアの前に腰を下ろした。
雫が落ちる前髪。顔にぺっとりと張り付いている。
寒い。寒いな。寂しいな。
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mh - いつもクオリティの高いお話をありがとうございます！応援しています‼ (2022年2月23日 1時) (
レス) id: 6608c57345 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - ミライアルさん» ありがとうございます！更新ペース上げられるよう頑張りますね！！ (2019年4月20日 19時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
ミライアル(プロフ) - うぉー！なんか続きがめっちゃくちゃ楽しみっす！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年4月20日 13時) (レス) id: b0af308e1c (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます！！よかったです！倒れない程度に頑張ります！！ (2019年4月3日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - 第5弾おめでとうございます！ すごく面白かったです（＾_＾） 更新、無理しない程度に頑張ってください！ (2019年4月2日 23時) (レス) id: 4b077ed0aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eye | 作成日時：2019年3月24日 23時
