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ーAsideー
ウタさん喜ぶだろうな。目に触れようと手を伸ばすと反射なのか学秀は目を閉じてしまう。
「なんだ」
『綺麗な目だなって思っただけ』
「…そうか」
『ずいぶん冷静だね』
普通の人間だったら泣き叫んで暴れるのに。浅野學峯の息子って時点で普通じゃないのか。
「何が目的なんだ」
『君のお父さんを少し懲らしめたくて』
「それでなぜ僕を攫う」
『大事な息子が傷つけられたら誰だって「大事な息子…か」え？』
「僕はあの人に
『…は？どういうこと？』
「あの人はきっと、僕のことなどどうでもいいんだ」
『…ぁ』
言葉が出なかった。なんて言ったらいいのかわからない。慰める？それとも……
いや、そもそも喰種が人間に情けの言葉をかけるなんてイかれてる。同情するのもおかしい。
「何だそのアホ面は」
『…別になんでもない』
「……さっき父を懲らしめたいと言ったな」
私は黙って頷く。
「だったら協力しよう。僕は父が大嫌いなんだ」
嘘つき。本当は認められたいと思ってるんでしょ。わかるよ、私には。
『協力してくれるの？ありがたいね』
「交渉は成立したってことでいいのか？」
『うん。よろしく、浅野学秀くん』
「…名前は」
私はマスクを外し結んでいた髪を解く。
「っ」
『椚ヶ丘中学校3年E組 東雲A』
以後お見知りおきを。
ー
ー学秀sideー
目の前の喰種は右手で仮面を外し、左手で結んでいた髪を解いた。
路地裏に吹く怪しい風。髪がなびく。
美しいと思った。闇の中に浮かんでいる赤い瞳が。風になびく長い髪が。
今まで見てきた生命体の中で一番美しい。度々喰種に対し悪印象を植え付けるようなニュースが
放送されるため喰種に対して嫌悪感というか軽蔑視していたというのが事実だ。
それも今日でおしまいだ。僕は完全に喰種に魅了されてしまった。
『椚ヶ丘中学校3年E組 東雲A。以後お見知りおきを』
東雲A。こいつはいったいどれほど強いのだろうか。
「東雲A。僕はお前に興味がある」
『私に興味？珍しいね。椚ヶ丘の人はみんなこうも好奇心旺盛なわけ？』
「僕以外にもお前に興味を示したヤツが…？」
『赤羽業。知ってる？』
「ああ。……あいつか」
久しぶりに名前を聞いたな。赤羽業。君も僕と同じでこの美しい喰種に魅せられたのか？
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mh - いつもクオリティの高いお話をありがとうございます！応援しています‼ (2022年2月23日 1時) (
レス) id: 6608c57345 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - ミライアルさん» ありがとうございます！更新ペース上げられるよう頑張りますね！！ (2019年4月20日 19時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
ミライアル(プロフ) - うぉー！なんか続きがめっちゃくちゃ楽しみっす！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年4月20日 13時) (レス) id: b0af308e1c (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます！！よかったです！倒れない程度に頑張ります！！ (2019年4月3日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - 第5弾おめでとうございます！ すごく面白かったです（＾_＾） 更新、無理しない程度に頑張ってください！ (2019年4月2日 23時) (レス) id: 4b077ed0aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eye | 作成日時：2019年3月24日 23時
