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ーAsideー
業と木の上で一息ついていると、遠くで何かが動くのが見えた。
プリン頭で図体がでかい。
『あ、』
寺坂だ。
「何？」
なんとなく言ってはいけない気がしたから誤魔化す。
『鳥がいた』
「鳥くらいどこにでもいるでしょ」
『あれ？そっか』
こんなので誤魔化せるか不安だったが意外にもすんなり誤魔化されてくれた。
業の優しさか。あるいは私が普段からバカな行動をしすぎているせいか。
『…業はよかったの？せっかくのプールさぼっちゃって』
業が水泳の授業をサボったのは大方私を心配してのことだろう。
自意識過剰かもしれないが最近私はみんなから心配されている気がする。
「うん。楽しくなかったし」
本人に「あなたが心配だから僕はサボりという名であなたの近くにいることにしました」なんて
言える人はそういないわけで、業もそのうちの1人だった。
『ふーん』
「Aは？」
『私も…楽しくなかった』
楽しいか楽しくないかなんてかんがえてもなかった。
もう一度遠くを見ると寺坂が校舎の方に向かっているところだった。
『…業。プール戻ってて』
私は寺坂のもとに向かうには業がいない方が効率がいいと思い、業は連れていかないことにした。
「え？なんで？せっかくサボってるのに」
『いいから。こんなところにいたら暑くてぶっ倒れるよ？』
「それはAもでしょ？」
『もー！いいから！』
いつの間にか木を降りていた業。私も木を降りて業の背中を押した。
「わかったわかった」
業がプール方面に向かって歩き出すのを確認する。
『私用事あるから行くね！』
それだけ言い残して、「どこに？」「何をしに？」と追求される前にさっさと逃げた。
ー
(ﾐｰﾝﾐﾝﾐﾝﾐｰﾝ ﾐｰﾝﾐﾝﾐﾝﾐｰﾝ)
ジリジリと火が照りつける。肌が熱いと悲鳴をあげているが気にせずに寺坂を探す。
裏山には同じような気がたくさん生えているもんだから迷子になりそうだ。
目印になる看板もないし建物もない。鼻を頼りに探すしかなかった。
『あっつ…』
流れる汗を拭いながら一歩一歩確実に前へ進む。
視界はぐらりと揺れ今にも倒れそうだったが、今は自分のことはどうでもよかった。
寺坂に会わなくては。なんだか嫌な予感がする。
『ゔっ、』
急な吐き気に襲われその場にうずくまる。
暑い、お腹が空いたお腹すいた
そういえば私、痛み感じないんだっけ。
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mh - いつもクオリティの高いお話をありがとうございます！応援しています‼ (2022年2月23日 1時) (
レス) id: 6608c57345 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - ミライアルさん» ありがとうございます！更新ペース上げられるよう頑張りますね！！ (2019年4月20日 19時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
ミライアル(プロフ) - うぉー！なんか続きがめっちゃくちゃ楽しみっす！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年4月20日 13時) (レス) id: b0af308e1c (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます！！よかったです！倒れない程度に頑張ります！！ (2019年4月3日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - 第5弾おめでとうございます！ すごく面白かったです（＾_＾） 更新、無理しない程度に頑張ってください！ (2019年4月2日 23時) (レス) id: 4b077ed0aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eye | 作成日時：2019年3月24日 23時
