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ーAsideー
みんな顔が明るくなる。
「ただし、使うのはコレじゃない」
鷹岡は手に持っていた対先生(喰種)用ナイフを投げ捨てるとカバンの中から本物のナイフを
取り出し、対先生用ナイフの上に突き立てた。
まるでこんなおもちゃで訓練をするなと嘲笑うように。
本当の殺しがどういうものなのかを教えなければダメだろうと烏間を批判するように。
本物は、
「殺す相手が俺なんだ。使う刃物も本物じゃなくっちゃなぁ」
「俺」だと言うように。
「本物のナイフだと…？よせ。彼らは人間を殺す訓練も用意もしていない！」
「安心しな。寸止めでも当たったことにしてやるよ。俺は素手だし、これ以上ないハンデだろ？
さぁ烏間。1人選べよ。嫌なら無条件で俺に服従だ！！」
烏間は地面に刺さったナイフを抜き、私たちを見る。
烏間……あなたは一体誰を選ぶ？
ー
ー烏間sideー
俺はまだ迷っている。
地球を救う暗殺者を育てるにはヤツのように容赦のない教育こそ必要ではないのか。
ここに来てから迷いばかりだ。
そして、わずかに可能性のある生徒を危険に晒していいものか迷っている。
いや待て。1人だけ、人間を殺す訓練を受けていて用意ができている者がいる。
東雲さん。しかし彼女は喰種だ。ヤツにそれが知れたらどうなるか。
東雲さんを見ると当たり前のように目があった。指名しろと目で訴えてくる。
彼女にナイフを…渡すべきか……。
彼女にナイフを渡した場合、彼女がヤツにナイフを当てるまでそう時間はかからないだろう。
それに高確率で怪我人を出さずに済む。
だが、それは彼女が「喰種」であることに甘えているだけではないのか。
彼女がヤツにナイフを当てることができたとしても、それは俺の訓練の成果ではない。
彼女自身の実力だ。そうなるとヤツに示しがつかん。
東雲さん以外で一番可能性がありそうな生徒は、
「渚くん。できるか」
「なっ、なんで渚を…」
「Aー！」
『え？私に振る？』
「だって渚には…」
『…大丈夫。見てなよ』
東雲さんも気づいていたのか。
「俺は…地球を救う暗殺任務を依頼した側として、君たちとはプロ同士だと思っている。
プロとして君たちに支払うべき最低限の報酬は、当たり前の中学生活を保障することだと
思っている。だからこのナイフは無理に受け取る必要はない。
その時は俺が鷹岡に頼んで報酬を維持してもらえるよう努力する」
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mh - いつもクオリティの高いお話をありがとうございます！応援しています‼ (2022年2月23日 1時) (
レス) id: 6608c57345 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - ミライアルさん» ありがとうございます！更新ペース上げられるよう頑張りますね！！ (2019年4月20日 19時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
ミライアル(プロフ) - うぉー！なんか続きがめっちゃくちゃ楽しみっす！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年4月20日 13時) (レス) id: b0af308e1c (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます！！よかったです！倒れない程度に頑張ります！！ (2019年4月3日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - 第5弾おめでとうございます！ すごく面白かったです（＾_＾） 更新、無理しない程度に頑張ってください！ (2019年4月2日 23時) (レス) id: 4b077ed0aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eye | 作成日時：2019年3月24日 23時
