190:喰種のくせに ページ40
ーAsideー
『じゃ、じゃあ……依子さんの中で私は何キャラだっていうの…！？』
「はぁ？知らねぇよ」
『責任持って聞いてきてよね！』
「責任…？……ったく、しょうがねぇなぁ。このトーカお姉様が聞いてきてやるよ」
目の前には分かれ道。
お姉ちゃんが通う 清巳高校 につながる道と、私が通う 椚ヶ丘中学校 につながる道がある。
「じゃあな。授業中寝るなよ」
『お姉ちゃんもね』
お姉ちゃんは返事をせずに笑うと、イヤホンを耳につけて歩いて行った。
私は少し近道をするために林の中に入って行く。
雨の匂い。傘…忘れちゃったな。
ー
ポツリと鼻に雨が落ちる。
『あーあ、降ってきちゃった』
酷くならないうちにと小走りで校舎へ向かう。
校舎内へ入った時にはどしゃ降りに近い雨になっていた。
湿気で広がる髪を手で撫でて押さえつけ、スカートについた雨粒を払う。
雨の日って憂鬱だ。
ー
教室はいつもと変わらない雰囲気。
左隣には相変わらず律がいた。
『おはよ、寺坂』
寺坂の肩をポンと叩き挨拶をしてみる。
無視されるかな。まぁそれはそれでいいんだけど。
「よぉ風邪っぴき。復帰早えな」
お、反応してくれるんだ。
「バカは何とかって言うのありゃ迷信か」
『ははw誰がバカだって？』
笑いながら業の後ろを通り席に着く。
『おはよ業』
「はよー。Aも風邪引くんだねぇ」
『それどう言う意味？』
寺坂が言ったのと同じ意味？それとも喰種でも風邪引くんだって意味？
「えー、まぁ色々？」
『…別に風邪ひいてたわけじゃないよ。ちょっと熱出ただけ』
「何度まで上がった？」
『記憶してる中での最大は39.7℃ですね』
「うわぁ。よく1日で復活したね。俺だったら無理だわ」
業が顔をひきつらせる。
今日は教室の中心に人が集まっていた。
莉桜を囲むように集まる女子男子。なんの話ししてるんだろう。
目を閉じて音に集中する。
盗み聞きなんてタチ悪いけど、わざわざあそこの輪に入るまでも行かないかなって思う。
「___だって」
「やだ、怖い……」
「すごかったらしいよ」
「ちょっとやめてよ！」
「真戸さんって結構有名だったよね」
真戸……
「…喰種なんていなくなればいいのに」
胸がちくりと痛んだ。だけど聞くのはやめられない。
「まじそれな。このまま絶滅してくんねぇかな…くそっ」
業は何も言わずに集団を睨んでいた。
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eye(プロフ) - よつぎさん» ありがとうございます！ウタさんいいですよね！！頑張ります！ (2019年3月24日 0時) (
レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
よつぎ(プロフ) - とっても面白いです！！私ウタさん大好きなので本当にはまっちゃいました！これからも更新楽しみに待っています！！頑張って下さい！！ (2019年3月23日 21時) (レス) id: 1767016ec7 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - みっこさん» ああありがとうございます！！！嬉しい限りです！戦闘シーンってどう書いたらいいのかわからず毎回更新詰まってます…。申し訳ないです！できる限り頑張って更新しますのでお待ちくださると嬉しいです！！ (2019年3月22日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
みっこ - この小説気に入っていて何時も見直して更新楽しみにしています！少しずつ更新頑張って下さい！ (2019年3月21日 22時) (レス) id: f38aff3a8c (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - 東條うたさん» ありがとうございます！すっごく嬉しいです！！そうですね！健康第一(？)なので無理しすぎない程度で頑張っていけたらなと思います！ (2019年3月13日 14時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eye | 作成日時：2019年2月22日 0時
