169:復讐 ページ19
ーAsideー
標的としていた白鳩が何者かによって突き飛ばされる。
目の前の標的がいなくなったのがあまりにも突然だったもので、勢い余って路地に転がってしまう。
すぐさま体制を立て直し、状況を確認する。
すでに切った白鳩が一人、突き飛ばされた白鳩が一人、それから……
『亜門……？』
「なぜ俺の名を…」
またこいつ。何かと縁がある気がする。でもこんな縁いらない。いらないものは切り捨てる。
『そう、…切り捨てるだけ』
マスクの下で口角を上げる。亜門は構えの姿勢を取るだけでクインケを出そうとしない。
まさか、素手で私と闘う気？……そっちがその気なら。
私は容赦せず亜門の顔面に蹴りを入れる。亜門の頭は吹き飛ばなかった。
『ありゃ、ちょっと加減しちゃったかな？次は本気で』
身動きが取れないであろう亜門の顔を鷲掴みにしようと手を伸ばす。
『っ！？』
何かが勢いよくこちらに飛んできた。ほぼ反射的にそれを避ける。
頬を生暖かいものが伝う。手で拭わずともわかる。血だ。
「亜〜門〜く〜ん……ダメだろう？
「ま、真戸さん…」
真戸…？
クインケが飛んできた方を見やると、あの時リョーコさんの首をはねた奴がにんまり笑っていた。
「まったく…男前が台無しだな。下等な喰種ごときに遅れをとりおって」
『喰種と人間。どっちが下等かすぐに分からせてやるよ』
自分でも聞いたことのないような低い声が出る。ふつふつとこみ上げてくる感情。怒りでは無い。悲しみでも無い。
ただ ”殺 したい” それだけ。
なんとも単純で明確な感情だ。
「熱意だけは買うが、冷静さを忘れてはならないぞ亜門くん。手本だ」
飛んできたクインケにうまく登り、上を走って真戸の首を狙う。
「馬鹿め」
『！？』
私が駆け上がったクインケは地面に捨てられる。真戸の背後から出てきたのはクインケ以外の何物でもない。
『っ！！』
腕が深く切れる。クインケは骨まで届き、私はそのまま吹き飛ばされた。塀にぶつかりむせ返る。
「とどめだ」
もう一度飛ばされるクインケ。それを間一髪で避け、なんとか近くの家の屋根まで登る。
「おやぁ。逃げるのかぁい？」
『……絶対殺す』
「ははは、さすがは
腹を抱える真戸を上から見下ろす。
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eye(プロフ) - よつぎさん» ありがとうございます！ウタさんいいですよね！！頑張ります！ (2019年3月24日 0時) (
レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
よつぎ(プロフ) - とっても面白いです！！私ウタさん大好きなので本当にはまっちゃいました！これからも更新楽しみに待っています！！頑張って下さい！！ (2019年3月23日 21時) (レス) id: 1767016ec7 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - みっこさん» ああありがとうございます！！！嬉しい限りです！戦闘シーンってどう書いたらいいのかわからず毎回更新詰まってます…。申し訳ないです！できる限り頑張って更新しますのでお待ちくださると嬉しいです！！ (2019年3月22日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
みっこ - この小説気に入っていて何時も見直して更新楽しみにしています！少しずつ更新頑張って下さい！ (2019年3月21日 22時) (レス) id: f38aff3a8c (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - 東條うたさん» ありがとうございます！すっごく嬉しいです！！そうですね！健康第一(？)なので無理しすぎない程度で頑張っていけたらなと思います！ (2019年3月13日 14時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eye | 作成日時：2019年2月22日 0時
