152:男子部屋 ページ2
ーAsideー
不機嫌な業は放っておいて、渚をなんとか説得する。
『いいじゃん。名前覚えたらすぐ出ていくから！』
「うーん。僕はいいんだけど」
渚は業を見る。
『いいよ業は。期待してないから』
「じゃあみんなに聞いてみるね」
『ほんと！？ありがと渚！』
「渚くん」
業のどすの利いた声に渚はびくりと肩を揺らした。
「変態だっているんだよ？その中に女子一人放り込むのはどうかと思うんだけど」
『変態？変態いるの？わー、見てみたい』
嘘だけど。
「すっごい棒読みだけどね」
「あはは、いいんじゃない？磯貝くんもいるし」
「なんで磯貝？」
話しながらゆっくり歩く2人を追い越し、許可なく男子部屋に突入する。
『おじゃまします』
飛び込むように中に入ると、硬直した男子が数名。何かを中心に、周りを囲むようにしてしゃがんでいた。
『何見てるの？』
覗き込もうとすると、アホ毛が生えた人に目を塞がれる。
『うわっ』
バランスを崩して後ろに倒れる。アホ毛くんも一緒に倒れ、私の上に馬乗りになってしまう。
「ちょっとA！！勝手に入っちゃ…」
相変わらず塞がれたままの目。
近くに渚がいるのは声でわかる。その隣に業がいるっていうのは流れと匂いでわかる。
「磯貝…？」
ポキポキと関節を鳴らす音が聞こえる。
磯貝ってさっき言ってた人か。この人が変態なんだっけ？
「ちょっと待て業！誤解だ！！」
「もういいぞ！秘伝の書は隠した！！」
磯貝は私の目からそっと手を離した。
目が合うと、慌てて立ち上がる。
「ご、ごめん」
私は差し出された手を素直に掴んだ。ぐいと引っ張られ、勢いよく立ち上がる。
「ごめん」
なぜかもう一度謝られた。
『いいよ』
磯貝は私の手を握ったままだった。
『えっと …』
「へっ？あ、ごめん！！」
さっきからすごく謝られてる。
『いや。全然いいんだけど』
「女子が男子部屋に何の用？」
明るい髪色をしたちゃらそうな奴が肩をすくめて聞いてくる。
『名前教えて欲しくて』
「名前？それをわざわざ？」
『今のうちに覚えたほうがいいかなって』
「いいけど」
「最初あんなにしおらしかったのになぁ」
『女子にも言われた』
業はあいかあらず不機嫌そうだった。私の背中を軽く押し、中へ入れてくれる。
『名簿順に手を上げて、フルネームでお願いします』
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eye(プロフ) - よつぎさん» ありがとうございます！ウタさんいいですよね！！頑張ります！ (2019年3月24日 0時) (
レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
よつぎ(プロフ) - とっても面白いです！！私ウタさん大好きなので本当にはまっちゃいました！これからも更新楽しみに待っています！！頑張って下さい！！ (2019年3月23日 21時) (レス) id: 1767016ec7 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - みっこさん» ああありがとうございます！！！嬉しい限りです！戦闘シーンってどう書いたらいいのかわからず毎回更新詰まってます…。申し訳ないです！できる限り頑張って更新しますのでお待ちくださると嬉しいです！！ (2019年3月22日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
みっこ - この小説気に入っていて何時も見直して更新楽しみにしています！少しずつ更新頑張って下さい！ (2019年3月21日 22時) (レス) id: f38aff3a8c (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - 東條うたさん» ありがとうございます！すっごく嬉しいです！！そうですね！健康第一(？)なので無理しすぎない程度で頑張っていけたらなと思います！ (2019年3月13日 14時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eye | 作成日時：2019年2月22日 0時
