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ー渚sideー
烏間先生が焦って教室に入ってきた。
東雲さんを僕らの目から離すように、後ろに隠した。
「おい！何をしてる」
先生の声は今まで聞いたことがないくらい、焦っていて、低い声だった。
「彼女は転校してきたばかりだ。緊張している。あまり迫るな」
先生の言葉に業くんが反応する。
「緊張してるなんて嘘でしょ。
俺らと仲良くなりたくないみたいですよ。
それって緊張してるんじゃなくて、俺らを拒んでるだけでしょ？」
違うの？と言うように業くんは肩をすくめた。
肝心の東雲さん本人は烏間先生の後ろに隠れているため見えていないと思うけど。
「……東雲さん『帰ります。もう帰ります』……そうか、一旦職員室で待っていてくれ。
荷物を持っていく」
東雲さんは縛っていた髪ゴムを取ったらしく、髪で顔が見えなかった。
ふらふらと教室を出ると、職員室のある方へと歩いて行った。
「彼女は、特別な事情があるんだ」
「特別な事情ってなんですか？」
「私も気になる」
教室内がざわつき始めた。
「そのことについては、彼女が自分から話すまで深入りしないで欲しい。
家庭の事情で今まであまり学校にも通えていなかったらしいから、慣れていない部分もあると思う。
だから、そこらへんのことはあまり触れないでやってくれ」
「じゃあどんな話題なら振っていいんですか？」
「東雲さんってどんな話題が好きなのかわかんないよね」
「好きな食べ物とか教えてくれないかなぁ」
僕は烏間先生が顔をしかめたのを見逃さなかった。
「どうかしたんですか？」
「あ、ああ。いや、どんな話題なら喜ぶか考えていただけだ」
「そうですか」
席に戻った業くんは不満そうな顔をしながら例のジュースを飲んでいた。
ー
ーAsideー
最高に気分が悪い。
目が熱い。多分赫眼になっているからだろう。
今この状態で職員室に行ったらまずい。バレる。
職員室の扉の前ではたと足を止めて、考える。
まずは目をどうにかしなければ。
スゥと息を深く吸って、ハァと深く、息を吐く。
だんだん脳がすっきりとしていき、落ち着きを取り戻すことができた。
これは人間も同じなのだろうか。
「東雲さん」
パッと顔を上げると、あの先生が立っていた。
「さっきは驚かせてすまなかった」
『…いつも、あんなですか？』
先生は答えなかった。
私の態度次第ということだろうか。
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eye(プロフ) - 悠李さん» ご指摘ありがとうございます！気づきませんでした…！訂正します！ (2019年8月4日 19時) (
レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
悠李 - すいません、11ページの「一部始終」というのは全てみていたと言う意味になるので正しくは「一部」だと思います…！ (2019年8月4日 18時) (レス) id: 9118a43d0b (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - うにゅ( 'ω' )さん» えぇありがとうございます！！そう言っていただけて嬉しいです！！ (2019年3月25日 15時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
うにゅ( 'ω' )(プロフ) - eyeさん» うわ考えられてる！！！尊敬！！！ (2019年3月25日 13時) (レス) id: aa182fc6be (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - うにゅ( 'ω' )さん» トーカちゃんはラビットです！ラビットって書いたらバレるかな…と思ってカタカナで「ウサギ」にしてみました！ (2019年3月21日 12時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eye | 作成日時：2018年4月11日 1時
