4話 転送されたら迷子になった件 ページ8
<ゴンside>
扉を開けると、そこは____
_____物置き?
想像していた風景とはかけ離れすぎていて、オレとキルアの間に長い沈黙が発生する。
中から現れたのは、掃除用具入れのようなボックスが何個か並んだ、こじんまりとした部屋だった。
いや、オレはすごいと思うよ…森の中に扉があるのに、どこかの部屋と繋がっているんだから。
どうやって空間を繋げてるんだろうって…。
でも、その繋がっている部屋が…あんまり気分が上がるところではない。
汚なくは無いけれど、綺麗なわけでも無い。
何ともリアクションをしにくいものだ…。
他のインテリアとして、部屋の真ん中には脚がパイプで作られている机が1つ
申し訳程度に置かれている。
その上には読みかけの雑誌がポツンとあるだけ。
なんていうか…。
もっと…ピカピカでキラキラした場所を思い浮かべてたから、、、
少し…いや、かなり凹む。
キルアもキルアで、来る前は好奇心剥き出しで目を爛々としていたくせに、
開けた瞬間ゴミを見るかのような目で中を見回している____。
うん、かなりショックだったのだろう。
テンション駄々下がりだけれども、開けたからには中に入るのが責任というものだ。
部屋の中のようだから、オレは土足で中に入るのに抵抗を覚えるが
キルアは躊躇なくそのまま上がり込んでいる。
……ほんと、変わんないなあ。
目配せをしてから、共に部屋へと体を滑り込ませた瞬間___
音もなく扉が閉まった。
「「っ」」
その一瞬の出来事に、まるでドア自体に知性があるのかと思ってしまう。
オレは、決して力を込めていなくとも、取っ手には触れていたのだから。
続いて頭の中に浮かんだ搔き立てるような不安。
背中を、冷や汗が伝った。
それらを拭おうと衝動的に元来た方へ扉を開け放った__が、
「消えてる__⁉」
元通ってきた森の景色はそこにはなく、あるのはコンクリートの床でできた、簡素な通路だった。
ほんの数秒前まではあった筈なのに……。
誰かの念能力による仕業なのか、と目線でキルアに問いかけるが
ただ首を左右に振るのみだった。
「オーラのようなものは感じたが、扉が閉じた瞬間気配が消えやがった」
クソッ__と舌打ちして、開け放ったままのドアを乱暴に閉じようとする。
「……ゴメンキルア、
オレ、念使えないのに突っ走っちゃったかも」
そう反省の言葉を述べたとき
『キャアァァァーーーーッッッ!!!??』
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マニ。(プロフ) - h16ayakaアヤッカーさん» ✉️。はい!これからも無理せずに頑張ってください!🌟、応援しまくります!💝 (11月23日 10時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
h16ayakaアヤッカー(プロフ) - マニ。さん» そう言って頂けれると嬉しいですです!!こちらこそボードでもよろしくです! (11月22日 20時) (レス) id: fc0f964cc9 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - h16ayakaアヤッカーさん» ✉️。いえいえ!本当に最高の作品なのでこれからも無理せずに更新してほしいです!ボードの返事とかも遅めでもいいので仲良くしていきましょう!アヤッカーさん! (11月22日 16時) (レス) @page1 id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
h16ayakaアヤッカー(プロフ) - マニ。さん» マニ。さん!昨日と今日とコメントありがとうございます!面白いと言って頂けるだけで凄く励みになります!ボードの方も何から何まで…感謝。。また更新したら立ち寄って下さると幸いです! (11月22日 16時) (レス) id: fc0f964cc9 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - h16ayakaアヤッカーさん» ✉️。最初から読み直しました!やはり面白いです!あのアヤッカーさんボードの方に返事送ったので通知来てると思いますのでこれからも頑張ってください!🌟 (11月22日 15時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アヤッカー | 作成日時:2019年1月6日 0時