39話 キルアって、それはないでしょう！ ページ43
〈Aside〉
あの苦しみは、もう忘れる事など出来ない。
それくらいに、私の心に深く刻み込まれている。
忘れられない…。
忘れてはいけない過去。
けれどもう重すぎる。
もう私には、、、重すぎるよ…。
…
どれくらい走ったのだろうか。
先程の定食屋から随分離れたところまで来てしまっていた。
と言っても、まだ商店街からは出ていないが、、、
『また…嫌な事、、、思い出しちゃったな。』
脳で鮮明に映し出された過去は、過ぎたことであっても私の心を激しく揺さぶる。
痛くて、辛い…そんな思い出。
だから、こんな気持ちを振り切りたくて走ってきた。
まぁ、結局何も変わらなかったわけだけど。
未だ止むことを知らない雨は、充分に冷えた私の肩を容赦なく濡らしてくる。
『冷たい…。』
ふと、私の視界に入ったモノを見て、先程まで休まず動かし続けていた脚を止めた。
ホントはもっと逃げるつもりだったのに、コレを見てしまうと、無意識に脚を止めてしまう。
懐かしいあの場所を見つけたから───。
私が最後に騒動を起こした…あの場所。
私が襲われかけたあの場所。
私が追い込んだあの場所。
今、私の眼に入っているのは、中から前のような活気が消え失せた"元”アルバイトをしていた店だった。
というより、もうこの店には人がいるように見えない、、、
つまり、、、この店は潰れていた。
「…」
『入ってみたい。』
一瞬、ほんの一瞬だけれど思ってしまう。
自分でも何故だか分からない。
こんなにボロボロにさせたのが"自分”であるという認識をもう一度深くしたいのか…、それかただ単に雨宿りをしたいのか…。
自分の気持ちがあまり理解出来ない…。
けれど、私の脚は無意識にこの店のドアへと進んでいた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
〈キルアside〉
暖簾でカウンターが見えないが、ドアを激しく開ける音が店中に響いた。
驚いて店内を除くと…
「──おい、オバサン。
Aはどこに行った…。」
ドアの前で立ちすくむクソババアの姿しか無かった。
「ねぇ、ガキ…、、、あの子って『A』なの？」
この問いかけだけでAが逃げ出した理由に目星がつく。
と、同時にこのババアに大きく舌打ちをする。
「ゴン!!!!…後は任せた。」
俺は被っていた三角巾等を放り出してビッチョビチョの外へと走り出す。
後ろからは「へっ！？」という間抜けな声が聞こえた。
40話 GREEN〜商店街 彼が地にて斯く戦えり〜→←38話 幼女伝記#終
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マニ。(プロフ) - h16ayakaアヤッカーさん» ✉️。はい！これからも無理せずに頑張ってください！🌟、応援しまくります！💝 (11月23日 10時) (
レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
h16ayakaアヤッカー(プロフ) - マニ。さん» そう言って頂けれると嬉しいですです！！こちらこそボードでもよろしくです！ (11月22日 20時) (レス) id: fc0f964cc9 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - h16ayakaアヤッカーさん» ✉️。いえいえ！本当に最高の作品なのでこれからも無理せずに更新してほしいです！ボードの返事とかも遅めでもいいので仲良くしていきましょう！アヤッカーさん！ (11月22日 16時) (レス) @page1 id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
h16ayakaアヤッカー(プロフ) - マニ。さん» マニ。さん！昨日と今日とコメントありがとうございます！面白いと言って頂けるだけで凄く励みになります！ボードの方も何から何まで…感謝。。また更新したら立ち寄って下さると幸いです！ (11月22日 16時) (レス) id: fc0f964cc9 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - h16ayakaアヤッカーさん» ✉️。最初から読み直しました！やはり面白いです！あのアヤッカーさんボードの方に返事送ったので通知来てると思いますのでこれからも頑張ってください！🌟 (11月22日 15時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アヤッカー | 作成日時：2019年1月6日 0時
