22話 『腹がすいては戦はできぬ』というけれど ページ26
＜Aside>
私達はやっと、元いた商店街に戻って来ていた。
丁度晩御飯時ということもあり、周りは人で賑わっている。
『こんだけ人が多いと、逆に目立たないのかもね』
そのまま道を闊歩し、
二人に目線を配りながら店を見て回った。
ぶっちゃけ、私自身はあまり食事に興味はない。
けれど、恩返しなのだから妥協はしたくない。
そう思うと、鼻腔をくすぐらせる香ばしい匂いにも目線は厳しくなる。
二人は育ち盛りっぽいし、特にね。
「オレ、肉があって白飯がたらふく食べれるとこがイイ！」
「待ち時間が絶対に無い店がいーよナ」
その忌憚のない意見に耳を傾け、数分歩いたところである店の前に止まった。
「……じゃあ、ココかな」
そこは、一見古風すぎる見た目のお店。
多分居酒屋と思われる内容のメニューが、入口に掛けられている。要望通り、“肉！！”と大きく書かれていた。
それを見て、満足そうに頷く二人。
大通りから少し離れた場所に立地しているからか、人はポツポツといったところで、待ち時間も大して無いだろう。
私達は暖簾をくぐり、テーブル席へ腰掛けた。
「何にしようかな！」
「コレとかウマそうだぜッ！＿＿＿＿」
入って早々、メニュー表を眺める二人。
その無邪気な光景に目を細める。
『＿＿ならもう、お役御免かな』
二人への恩返しは、一応これで完遂。
っていうか、私は一文無しなので居たら迷惑だろう。
少し物寂しさを感じながら、別れの挨拶を切り出そうと二人に向き直った＿＿が
いつの間にか、壁に掛けられてあるメニューを一つずつ注文しだしていた。
そのあまりの速さと、頼む量に呆気にとられる。
『まさか、これ全部食べるつもり…?』
私は完全に、別れを切り出すタイミングを逃してしまっていたのだった＿＿。
…
そうしてやって来た品は、軽く百皿は越えていたと思う。
時計の針がカタンッと一揺れするだけで5品は彼らの喉を通っていのだから。
ムッシャムッシャと響く咀嚼音は聞いてて潔いが、別の問題を懸念する。
『この数の料理の代金…二人はどうするんだろ』
丁度、そのときだった。
「そこのお客さん。」
調理場の奥から、店員がやって来たのだ。
頬に冷や汗が滲む。
『大丈夫、だよね？』
「お金は、払えるのですか?」
予想していた通りの質問で、両手に汗が滲むのが分かる。
しかし次の瞬間＿＿
「どうしよっ！」
その間抜けな声が店内に響いたのだった。
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マニ。(プロフ) - h16ayakaアヤッカーさん» ✉️。はい！これからも無理せずに頑張ってください！🌟、応援しまくります！💝 (11月23日 10時) (
レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
h16ayakaアヤッカー(プロフ) - マニ。さん» そう言って頂けれると嬉しいですです！！こちらこそボードでもよろしくです！ (11月22日 20時) (レス) id: fc0f964cc9 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - h16ayakaアヤッカーさん» ✉️。いえいえ！本当に最高の作品なのでこれからも無理せずに更新してほしいです！ボードの返事とかも遅めでもいいので仲良くしていきましょう！アヤッカーさん！ (11月22日 16時) (レス) @page1 id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
h16ayakaアヤッカー(プロフ) - マニ。さん» マニ。さん！昨日と今日とコメントありがとうございます！面白いと言って頂けるだけで凄く励みになります！ボードの方も何から何まで…感謝。。また更新したら立ち寄って下さると幸いです！ (11月22日 16時) (レス) id: fc0f964cc9 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - h16ayakaアヤッカーさん» ✉️。最初から読み直しました！やはり面白いです！あのアヤッカーさんボードの方に返事送ったので通知来てると思いますのでこれからも頑張ってください！🌟 (11月22日 15時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アヤッカー | 作成日時：2019年1月6日 0時
