鬼の少女と文豪たち

ヨコハマ ギヤングスタア パラダヰス─其ノ弐 ページ26

敦side

敦「そういえば皆さんは、探偵社に入る前はなんのお仕事を?」

ふと気になった質問をすると、今までの騒ぎが急にシン...となった。

...え???やばいこと言った??

太宰「当ててご覧」

敦「へ?」

太宰「なにね、定番の遊戯なのだよ。新入りは先輩の前の職業を当てるのさ」

はあ...それじゃあ


僕は自分の向かいに座る谷崎兄妹を見つめる。


敦「谷崎さんとナオミさんは...学生さん??」

谷崎「おお、中ッた。凄い」

ナオミ「どうしてお分かりに?」

敦「ナオミさんは制服から見たまんま、谷崎さんの方は歳が近そうだし──────勘です」

太宰さんは素直でよろしい、じゃあ国木田くんは?と言った。

国木田「止せ！俺の前職など如何でも────」

国木田さんは...時間とかそういうのに厳しい人だからなにか真面目な仕事に就いていそう


敦「うーん...公務員?お役所勤めとか！」

太宰「惜しい彼は元々教師だよ。数学の先生だ」

国木田「昔の話だ。思い出したくもない」

〜〜〜〜

国木田「ここはXの累乗を使うに決まってるだろう!!」

〜〜〜〜

なんかすごい納得。

とか言ったら投げられるな...

A「でも1回だけでいいから受けてみたいな...」

国木田「は?!やらんぞ！」

敦「ということはAさんは谷崎さんと一緒で学生さんだったんですか？」

A「えぇ、そんなところです」

敦「...?」

太宰「じゃ私は?」

え...太宰さん??

...駄目だ、想像もつかん!!!


国木田「無駄だ小僧、武装探偵社七不思議の1つなのだ。こいつの前職は」

谷崎「中てた人に賞金が出るンでしたっけ」


太宰「そうなんだよね。誰も中てられなくて、賞金が膨れ上がってる」

A「賞金って確か、70万でした?」太宰「うん」

70万!!??

僕は手に入るかもしれない大金に目を光らせる。

敦「中てたら貰える?本当に?」

太宰「自 殺主義者に二言はないよ」

敦「勤め人」 太宰「違う」

敦「研究職」 太宰「違う」

敦「工場労働者」 太宰「違う」

敦「作家」 太宰「違う」

敦「役者」 太宰「違うけど」

太宰「役者は照れるね〜」

うーん、うーんと考えるが出てこない


国木田「だからどうせ浪人か無宿人の類だろう」

太宰「違うよ。私はこの件では嘘はつかない」

太宰「うふふ、降参かな敦君。じゃ、此処の払いは宜しくね」

え"

A「大人気無」←

太宰「Aちゃん?」




ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

谷崎「うン?


はい─────え、依頼ですか？」

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