＊ ページ50
.
どうしよう、森本さんと、お付き合いすることになったんだ。
初めてお会いしたときから、お仕事に一生懸命で、真面目で、逞しくて、頼り甲斐のある人だと、
心のどこかで憧れていた森本さん。
そんな素敵な人と、お付き合い、なんて。
夢みたいだ。
お母さん、私、素敵な人と出会えたよ。
あぁ、顔あっつい。
恥ずかしくて両手で頬を押さえていたら、その手の上から森本さんの手を重ねられた。
『っ、！』
「ふふ、可愛い」
もう、さっきまでの森本さんと目が違う。
なんだか嬉しそうで、幸せそう。
私がそんな顔にさせてると思ったら、余計に顔の熱が上がった。
「ぎゅってしてもいい？」
『…はい、』
「ふふ、敬語やめてよ」
森本さんの、大きくて暖かい腕に包まれる。
はたからみたら、こんな道端で何やってんだって感じだけど。
そんなの考えられないくらい、今はもう森本さんのことしか頭になくて。
私も、森本さんの背中に腕を回した。
背中が広すぎて、全然届かないけど。
「これから、敬語はもうやめよう？」
『、うん』
すぐ耳元で声が聞こえてくすぐったい。
今まで、こんな近距離なかったから。
「あと、……名前で呼んでほしいな？」
『えぇ…』
「てか、俺の下の名前知ってる？」
『うん…』
「言ってみてよ、A」
『うぅ……ずるい、』
自分はあっさり言うんだ、こうやって。
「ははっ、ほら、早く」
『…………………………たくま、』
「ん〜声ちっちゃいけど、まいっか！」
こうして、私と琢磨の時間が、動き出した。
続編に行かれる前に、
評価をぽちっと押していただければ号泣して喜びます
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1134人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なぽりたん
| 作成日時：2021年5月30日 21時
