今日:52 hit、昨日:21 hit、合計:387,122 hit
小｜中｜大
＊ ページ46
.
「失礼します〜」
空が少しだけ薄暗くなった頃、俺はまた法医学教室を訪れた。
研究室の中には、朝顔先生が1人でいた。
朝顔「あれ？森本さん、どうされたんですか」
「あ、っ、いや〜……………あの、Aさん、は？」
朝顔「Aちゃんなら、資料のことでちょっと出てますけど、すぐ戻ってくると思います」
「そうですか、」
朝顔「ここで待っててもらって大丈夫ですよ」
「ありがとうございます」
朝顔先生が引いてくれた椅子に腰掛ける。
落ち着かなくて、そわそわして。
いつも来ている場所なのに、無駄に周りをキョロキョロしてしまう。
朝顔「2人でどこ行かれるんですか〜？」
「ちょっと、ご飯に」
朝顔「……………告白、するんですか？」
「え、」
朝顔先生には珍しい、ニヤニヤした表情だった。
朝顔「バレバレですよ」
「まじですか」
朝顔「まじです」
じゃあ今まで、ミーティング中にAさんを盗み見していたのも、朝顔先生にはバレているのだろうか。
朝顔「いいと思いますよ」
「え？」
朝顔「お似合いだと思います、お2人」
「そう、ですか？」
朝顔「うん。なんか、ほのぼのしてて」
「ほのぼの…」
山倉係長に「のほほんとした取調べ」と言われたのを思い出した。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1134人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なぽりたん
| 作成日時：2021年5月30日 21時
