��7話 ページ34
.
絵美「大輔、つぐみちゃん、こっちの部屋行ってようか」
気の利かない私の代わりに、絵美先生が大輔くんとつぐみちゃんを茶子先生の教授室へ連れて行ってくれた。
研究室には、重く冷たい空気が張り詰めている。
そんなことは、私が来てから初めてだった。
丸屋「……先程、朝顔先生が解剖されたご遺体の身元がわかりました。
桐谷大和さんという男性で、彼は桑原さんが真犯人と主張していた人物です」
『……そんな、』
朝顔「……私は、桐谷さんの解剖を終えましたが、
……まだ調べたいことはたくさんあります。
夫の件は抜きにして、聞いてほしいんですけど。
この事件をすぐに結論付けるのは、
………まだ、見落としてることがあるかもしれませんし。
もしそうだとしたら、ご遺体に残された真実を、
間違った方向に使用されてしまう危険性もあると思います」
朝顔先生の言うことは最もであるとは思う。
その時足音がして、茶子先生がいらっしゃった。
私は咄嗟に、茶子先生に頭を下げた。
茶子「皆様、長期不在を致しまして大変申し訳ございません。
頭から、ご説明いただけますか」
藤堂先生が、田村聖奈さんについてからや桑原さんの映る防犯カメラの映像について説明するのに続いて、朝顔先生が桐谷さんについて説明していく。
1番重要なことは、2人の死亡推定時刻から、
田村さんが亡くなる前に、桐谷さんは亡くなっているということだ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1134人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なぽりたん
| 作成日時：2021年5月30日 21時
