森本刑事の恋愛日記２ (ページ3)

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朝顔「森本さん、お願いします」

「任せてください！」

森本さんの爽やかな笑顔に、少し微笑ましく思った。

高橋さんがお願いしますと声をかけると、フェンスを登り始めた森本さん。

朝顔先生は平さんの方に歩いて行ってしまったけど、私はそのままフェンスの近くにいた。

高橋「じゃあ、揺らしますよ！」

「はぁい！」

高橋さんがフェンスを掴んで、揺らしていく。

「あ、っ、わっ、」

『大丈夫ですか？』

「はい、！」

必死にしがみつく森本さん。

「もっとお願いします！」

高橋「えぇ、もっと？」

「あぁ、あっ」

右手が浮いてしまった森本さんが、フェンスの上にある電線を掴もうとしたから、

『触っちゃだめっ！』

「え！？、あー！！」

高橋「あー！」

体勢を崩した森本さんが、マットに落下した。

『大丈夫ですか！？』

森本さんに駆け寄ると、森本さんは顎を押さえていた。

「あぁ、大丈夫です」

高橋「大丈夫でぇす！」

高橋さんが、朝顔先生と平さんに、腕を丸くして無事を伝えた。

「大丈夫でぇす！」

森本さんも、高橋さんに続いて声を上げた。

『森本さん、顎から血が』

「え？あ、ほんとだ」

指で触って確認した森本さんは、まじかよと言いたそうに顔を歪めた。

私はポケットからハンカチを取り出して、

『これ、押さえておいてください』

少々押し付けるような形になってしまったけど、ハンカチを森本さんの顎に被せた。

「あぁ、すみません」

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