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｢今日はゆっくり休みなさい。私達も帰るわ。｣
明日の集合場所や時間を伝え、悟と共に高専を後にする。
校門を潜ろうとした時、ポケットの中のスマホが振動し確認すれば伊地知からのメッセージ。
内容は、明日の朝からの合同任務の依頼で肩を落とす。
｢はあ…。繁忙期にも程があるわね。｣
｢任務？今から？｣
明日の朝からと悟に伝え、一年生の迎えには行けなさそうと愚痴を零しながら帰路に着いた。
私は基本、悟との任務が多い。
然し、一年生三人の為にも最初は担任が傍に居た方が良いだろうと、単独での任務を補助監督にお願いをしている。
姉妹交流会頃には落ち着くと良いと悟と話をしながら、東京の一等地に立つタワーマンションへと足を踏み入れた。
｢折角教師になったのに生徒と一緒にいられなくて寂しい。｣
｢まあ、僕の分の任務も請け負ってもらっちゃってるしね。｣
最強と呼ばれる呪術師の代わりを務められるのなんて限られているのだから致し方ない。
エレベーターの中で深く溜息を吐いていればいつの間にか目的の階に到着し、私達の住む部屋の扉に鍵を差し込む。
扉を開けたら靴を脱ぎ捨て洗面所へと一直線、手洗いうがいをして左眼を覆う目隠しを脱ぎ捨てリビングのソファにダイブする。
因みに、この家や高専は結界が張られているので左眼を気にしなくていい気楽な場所だ。
｢眼の調子はどう？｣
｢平気よ。強い呪いには少し反応してしまうけど、生活に支障はないわ。｣
悟がくれた目隠しのおかげだとソファに顔をうずめながら御礼をし、先にシャワーを浴びてしまおうと腰を上げる。
明日も朝早くから仕事だ、今日は早めに寝床に着こう。
__ああ、そういえば。
｢焼き菓子、ちゃんと悟の分も買ってきたから。シャワー浴びたら一緒に食べましょ。｣
｢ほんと！？さすがA！！｣
___リビングに戻った時には既に半分以上食べられていたのは、また次の機会にでも話そうか。
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作者名：HamA | 作成日時：2020年10月20日 21時
