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「よし、報告書は明日出すわ。高専までお願い。」
「五分どころか…一分も経ってないんじゃ…?」
こんなのに手こずったのかと思う程弱い呪霊をさっさと祓い、窓から飛び降り伊地知を高専へと催促する。
呆然としている伊地知の頭に軽く手刀を落とし覚醒させ、早く悠仁の入学結果を知りたいと腕を掴み運転席に放り込む。
「今日はまた随分とスマートな仕事振りでしたね…。」
「あの呪術師少しムカついたから力の差を見せつけてあげた。っていうかあの人等級下げた方が良いわよ。」
熟練者みたいな
私の事を色々言う前に自分の実力を上げて欲しい。そんなんだから呪術師界は廃れていくのだ。
然し、補助監督の肩に捕まり歩くあの呪術師の唖然とした顔を思い出し、僅かに口角を上げる。
「あの顔見た?傑作だったでしょう。」
「
悟の事は尊敬しているし大好きだから似ていると言われてそんなに悪い気はしないが、今回はあまり良い意味では無さそうだ。
そんな時ポケットの中のスマホが振動し、丁度話に出ていた悟から連絡が来た。
どうやら悠仁が入学出来たらしい。これは御祝いしなければ。
「伊地知、洋菓子屋に寄ってくれる?」
「ええ、大丈夫ですが急がなくても良いんですか?」
結果は知れたから御祝いを買って行きたいと伝え、悟とよく行く洋菓子屋に寄ってもらった。
悠仁の好みは分からないけれど、宿儺の指を食べるぐらいだから特に好き嫌いは無いのだろう。
暫く迷ったけれど、焼き菓子が何種類が入ったセットを購入し高専へと向かった。
「伊地知、今日は有難う。これあげるわ。」
「えっ!?いいんですか!」
日頃の御礼に伊地知にも焼き菓子を購入し渡せば、涙を流しながら喜ばれた。
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作者名:HamA | 作成日時:2020年10月20日 21時