好きになるのに資格なんていりますか？【時透無一郎】

3.見たことある ページ4

カ「今絶対Aのこと見たでしょ、時透先輩。」



うっ…痛いところ突きますね、カナヲさん。



貴「いや…それは流石に自意識過剰っていうか…なんというか…」


カ「でもなんか時透先輩って見たことない？」


貴「同感。なんでかな…」



あ…女子共が消えた…時透先輩もいない…



キーンコーンカーンコーン



チャイム…そっか、そろそろ授業…



授業が始まったが先生の話がなぜか耳を右から左へ素通りしていく。



まだノートに一文字も書いてない。



カ「Aー生きてるー？」


貴「生きてまーす。」


カ「生きてるにしてはボーッとしすぎじゃ…先生板書消してるよ。」


貴「は？何あの先生。カナヲ、ノート写させて。」


カ「しょうがないな…で？時透先輩のこと好きなの？」


貴「無い！それは断じて無い！」


先生「オイ!!そこ！うるせェ！俺の授業でおしゃべりなんて良い度胸だ…」


カ「すみません、不死川先生。」


貴「あ…すみません。」


不「ったく…」


貴「カナヲ、余計なこと言わないでよ。」


カ「ゴメンゴメン。帰りなんか奢るから、ね？」


貴「許す。」



授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。今度は堂々とカナヲと喋ろうと思う。



何だろう…廊下が騒がしくなった。

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