あ ろっと おぶ…らぶ ▽２

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「どんなに正当化しても、そっちの方が自分にとって都合良くても、悪いことは悪い」

パァンッ！パチィンッ！

「あぁ゛！…とおちゃっ…父ちゃんっ…！ごめんなさいっ…！」

パチィンッ！パァンッ！！

「もうしないからっ！ほんとだからぁっ…！」

パァァンッ！パシンッ！

「うぇぇぇっ…うわぁああんっ！」



きっと平手でのお仕置きは手加減してくれてた。
だけど十分に痛くて、泣くことしかできないくらいで。



「っひ……ひっ、くっ…」



真っ赤になっただろうお尻のまま、父ちゃんの膝に向かい合わせに座らせられた。



「悪いってわかってるなら、ちゃんと思い留まらなきゃダメだよ？これからそんな選択たくさんあるんだから」

「っ…は、いっ…」

「そこで間違ってほしくないし、都合良いからってあえて悪い方取るようなことしてほしくない」



まっすぐな目に見つめられて、これだけ怒られた理由がひしひし伝わる。



「それから、嘘はダメ。これはずっと前から言ってるでしょ？
嘘は簡単につけるけど、いつか絶対にバレるし、自分のこと苦しめるよ？」



それで痛い目みた俺には刺さる言葉。でも本当にそうだと思った。



「ごめんなさいっ…もう、しないっ…絶対しないからっ…」

「…うん」

「使った分…おれ、高校生になったら、働いてかえすっ…」

「…！…うん、そっか、わかった」



じゃあもうこの話はおしまいにしようって、父ちゃんが言って。顔がやっと優しく戻って。



「っふ、ぇっ…だまして、ごめんなさいっ…」

「もうわかったから、ね？…反省したんでしょ？」

「はんせっ…したぁっ…」

「ん、じゃあもう絶対しないこと。それだけだよ」

「んっ…はいっ…」



頭を撫でて、強く抱きしめてくれて、俺はそれだけですごく安心した。

こんな悪いことして、見捨てられたらどうしようって思ったから…。



「冷やすの取って来るよ？」

「まってぇ…！まだぁぁっ…」

「…まったく…(笑)」



俺はしばらく父ちゃんから離れられなくて。
でも俺が落ち着くまでの間、父ちゃんは何も言わずにちゃんと俺の側にいてくれた。



冷やすの遅れたせいもあって、その日から固い椅子がキツかったけど…



・




・



「ねぇ涼介、何かあった？」

「えっ！？」

「昨日お父さんに、スパイクがどうこう言われたんだけど…」

「あ、あー…それね！何でもないから！」

「…なんか今日、変」



あぁ神さま、早くお尻が治りますように…

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