パパはせんせい Yt/You ページ15
「Aちゃん？これはどういうこと？」
「えっと…」
ぎり、と厳しい目つきで咎められた私は、どんな言い訳が有効か必死に考えた。
パパに憧れて、私も芸術大学で写真を専攻した。
好きな事を勉強できる環境があって、毎日楽しいよ、楽しい。
でもね、その授業だけはちょっと面白くないんだよなぁ…。
「学籍番号１７１２３３６、中島A、写真学科…」
パパが読み上げたのは、大学の授業で配られる出席カード。
私が面白くないなって思ってる、座学の授業のね。
そんな小さい紙きれ一枚なのに、
「…これ、Aちゃんの字じゃないでしょ？」
私は今大ピンチなんだ…。
パパには全部バレてる。
私が授業をサボったことも、出席カードだけ誰かに代行してもらったことも…。
だいたい、パパが私をちゃん付けで呼ぶのは、怒ってる証拠なんだ。
ガミガミ叱るタイプじゃないの、静かに、静かに叱る。
だけどね、余計怒らせるのわかってて、つい言い訳が口をついて出る。
「だって…」
「だって？」
だって、まさか、臨時でパパが授業に入るなんて、思ってなかったんだもん…。
本当はその授業の担当は、自慢話の多いおばちゃん先生。
授業は分かりにくいし、板書も下手で苦手だった。
だから、ちょくちょくその授業をサボってたんだよね…。
出席カードで出てないのがバレるとまずいから、友達に代行頼んで…
逆に私が代行頼まれることもあったんだよ？
そこは持ちつ持たれつ…なんて、やってたツケが回ってきたのかも。
その日急遽出張になったおばちゃん先生の代わりに授業に入ったパパは、
授業しながら私がいない事に気づいたんだろうな…。
で、出席カードを確認して、私の字じゃないって気づいて…。
それで今、こうなってるわけ。
「言い訳する？したいんならどうぞ。」
「…ぅ、あの…えっと…」
言い訳しようと開いた口は、あっという間に閉じた。
氷みたいに冷たいパパの目に見下ろされて、言い訳なんて許してもらえないも同然だった。
「そうだよね、Aちゃんが悪いんだもんね。」
「うぅ…はい…」
「…おいで？」
沢山のカメラとその道具に囲まれて、パパの膝に乗った私。
それは、一緒にやってきた仲間たちに咎められてるようで、なんだかすごく悔しくて、悲しくて。
ばしっ
「きゃっ！」
スカートの上からなのに、それは十分痛かった。
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みつあめ(プロフ) - LEONさん» ありがとうございます！幼児化シリーズも、また書きたいなぁと思ってます(^^) (2018年4月21日 15時) (
レス) id: 9af1721976 (このIDを非表示/違反報告)
LEON(プロフ) - 幼児化シリーズがすきです。チビっこ、かわいいー。 (2018年4月19日 21時) (レス) id: d2b955669e (このIDを非表示/違反報告)
みつあめ(プロフ) - オム岡ライ貴さん» 移行完了しました！これからもどうぞよろしくお願いします(^^) (2018年2月22日 19時) (レス) id: 9af1721976 (このIDを非表示/違反報告)
オム岡ライ貴(プロフ) - ほんとですか！楽しみに待ってます！！ (2018年2月21日 16時) (レス) id: 3d51e6317d (このIDを非表示/違反報告)
みつあめ(プロフ) - オム岡ライ貴さん» まだです(>_<)今日か明日にはできると思います！もう少々お待ちください(笑) (2018年2月21日 15時) (レス) id: 9af1721976 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みつあめ | 作成日時：2017年10月16日 3時
