あ ろっと おぶ…らぶ ▽親子・兄弟もの企画

侑李くん、４歳（ym/cn） ページ2

▽やまパパと侑李くん
▼『ごめんなさい』



うちの侑李は4歳になったばっかり。


基本的に大人しくていい子。

性格は甘えん坊なんだけど、素直になれない天邪鬼なところもあったり。


そのせいで時々痛い思いしてるのは…本人は気づいてるのかいないのか…




溜まってた洗濯がやっと終わって、大量の服を畳んで、それをリビングに置いたままちょっとその場を離れる。

で、戻ってくると…さっき畳んで重ねた洗濯物の山が崩されてる。


せっかく畳んだのに…しかもこの量。



「ゆーうーり、」

「ふふ、」



犯人はこの子しかいないわけだけど、きっと構ってほしくてやったイタズラが可愛くて許してしまう自分が悔しい。



「もー、せっかく畳んだのに…」



ぐしゃぐしゃになったそれをもう一回畳み直す。

侑李はイタズラスイッチが入ったみたいで、俺が畳んでる隣で目を輝かせて手を伸ばす。



「あっ、こら、ダメだって、」



畳んでも畳んでも、片っ端から崩される。

ま、最初はすぐやめるだろうなって思って、洗濯物をたたみ続けてたんだけど…



「ちょっ…侑李？いい加減やめて？」

「〜♪」

「ねぇ、侑李？ダメだってば」



注意しても、侑李は俺の声を無視。

イタズラはどんどんエスカレートしてって、ただぐしゃぐしゃにするだけだったのが丸めたり、投げたり、やりたい放題。


俺もさすがに手を止めた。



「侑李、ストップ！ほんとダメ！」

「だめじゃないもん」

「侑李！」



侑李の手を取って、こっちを向かせる。



「ダメって言ったらダメなの、ちゃんとやめて」

「…むぅ…」



俺、普段怒んないからな。
それに、ちょっとしたイタズラは許しちゃうし、ちょっとしたワガママなら聞いちゃうし…

だから侑李は本気で怒られたのが気にくわないみたいで、ぶすっと膨れた。



「なんでおこるのっ、ぱぱきらいっ」



う゛っ…それは傷つく…


って、傷ついてる場合じゃねーや。


普段甘やかしてるくせにって感じではあるけど…
侑李には、ちゃんとごめんなさいができるようになってほしいから。



「侑李？こういう時なんていうの？」

「…」

「ごめんなさい、でしょ？」

「っ…うるさいっ、ぱぱきらいっ」



まさかの２回目…


きっと『ごめんなさい』って言わなきゃいけないのはわかってるんだろうけど…こーゆうとこあるからなぁ侑李は。

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