その2 ページ41
*
「ごめんなさい」
その言葉は案外スラスラと出てきた。
午後8時。適当な公園の適当なベンチに座って話す。さっき慎吾くんが自販機で買ってくれたホットココアを手で包み込みながら。
「.....そっか。なんとなくそうやろうなって思ってた」
「...その、慎吾くんが嫌いだからとかじゃなくて。ただ...なんていうか......」
「わかっとるって」
さっきまでは言いたいことがスラスラと出てくたのに、今度は何故かそれが出来なくて。
そんな言葉に詰まる私を見て、慎吾くんは笑いながら応えてくれた。
「一つええ？」
彼はそう呟いた。
その横顔を見てみたかったけれど、それは許されない気がして私もただ前を向いて次の言葉を待つ。
「これからもさ、今までと同じ関係でいられへんかな？」
「私も.....私も同じこと思ってた」
「ほんま？」
良かった、と一つ息を吐いた慎吾くん。私はついついその顔を見つめてしまっていた。
私が慎吾くんの顔を見ていれば、彼も私に視線を向けて、その目と目がパチッと合う。
その表情は、笑っているのだけれど、目だけはどこか悲しそうで。
あぁ、私この人を傷つけてるんだって。
「ははっ、なんでAがそんな顔しとんの？」
慎吾くんは明るい声で私の頭をガシガシと撫でる。
「まぁ、遥輝さんには勝てないよな」
そして、何故かここで遥輝さんの名前を出す慎吾くん。当然私はスルーできるはずがない。
「え？なんでそこに西川選手の名前が出てくるの？」
「は？いやっ、なんでって.....Aも遥輝さんのこと好きやん」
「はい？」
「だから両思いやろって」
「え？何言ってるの？」
ないない、と全力で首を振りながら否定する私に、慎吾くんは呆れたような視線を向けてくる。
(あり得ない。私が西川選手のことが好きだなんて。)
「じゃあ聞くけどさ。俺から好きやって聞いたときA誰のことを思い浮かべてた？」
「えっ、誰って........あっ」
「ほら遥輝さんやろ」
そうだ。
私、あの時西川選手と慎吾くんを比べて...。
でも、だからって西川選手のことが好きとか直接繋がるわけじゃないし。
いや、そもそも私のこと好きだって言ってくれてる慎吾くんの前でこんなこと考えるのはどうなんだろうか？
「てかA、電車の時間ええの？」
「あっ！」
手のひらの中の缶は、既にぬるくなっていた。
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梓(プロフ) - みやさん» 死ぬほど行きたかったんですけど、用事があって行けないんですー！スカパーにも入ってないので、色々と諦め気味です(笑) (2017年11月23日 20時) (
レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 了解です！ファンフェス近いですねー！梓さんは見に行かれますか？ ちなみに私はGYAORAで見ます(笑) (2017年11月23日 17時) (携帯から) (レス) id: 91f229b3cf (このIDを非表示/違反報告)
梓(プロフ) - みやさん» 選手の名前言っちゃうと住んでるとこ特定されちゃうんで言えないです(笑)他県に住んでいるんですか？北海道寒いけど良いとこなんでぜひ来てみてください！ついでに、札幌ドームで野球見ていってください！(笑) (2017年11月23日 16時) (レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 誰とあったんですか〜？(笑) 羨ましい！ 北海道にいきたい(笑) (2017年11月23日 13時) (携帯から) (レス) id: 91f229b3cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梓 | 作成日時：2017年10月30日 22時
