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その2 ページ29

*



仕事が終わり、一人部屋でボーっとテレビを眺めているとき。

当然スマホは鳴り出した。


「え、西川選手...?」


今までも何度か彼から電話がくるときはあったが、なんとなく面倒くさいし、気恥ずかしくもあったので無視をしてきていた。

けれど、こんな時間なのは初めてで、
もしかして何かあったの?と思わず画面をタップしてしまうのであった。


「.....もしもし?」

「お、A。三日ぶりやな」


電話越しの西川選手の声は、いつもより少しだけ掠れていて、低くて。
そんな声が耳にダイレクトに届くもんだから、ちょっとドキドキしてしまうのは仕方がない。

でも、そんなことは絶対に西川選手にはバレたくないから平然を装う私。



「...えぇ、そうですね。何かあったんですか?」

「なんもないけど...ただ、」

「じゃあ切りますね」

「いや、容赦ねーな」



思わずフフっと笑ってしまう。遠くで西川選手もケラケラと笑うのがわかる。




「冗談ですよ。ただ、なんですか?」

「んー、いや。ただAの声聞きたかっただけやから」

「.....。」




いっつもこうだ。

いつも西川選手はこうやって私が恥ずかしくなるようなことをさらっと言う。

私はなんて返したら良いのか分からなくて黙ったまま。



「どうよ?鎌ヶ谷生活は?」

でもこうやって助けてくれるわけなのだから、なんやかんやでこの人は優しいのかもしれない。


「まぁ、それなりにですかね」

「昨日慎吾と飯行ったんやろ?」

「はい」

「俺もまた飯行きてーな」

「そうですね、今度はちゃんと中島選手捕まえてくださいね」

「いや、そうやなくて。Aと二人で」



ほら、またそうやって。



「.....西川選手は、どうなんですか?試合」

「ん?普通に楽しくやっとるで」

「明日もあるんですよね?」


そろそろ切りましょうか?と促してみるけれど、


待って、


と止められる。
 



「はい?」

「明日格好いいとこ見せるから見とって」

「えと、格好いいとこって...?」

「ホームランとか」



じゃあちゃんと見とけよ、と言って西川選手は通話を終わらせる。






(西川選手のホームランなんて何度も見てきてますよ)






そんな風に言い聞かせてみても...、






少しだけドキドキしている私がいた。
*

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(プロフ) - みやさん» 死ぬほど行きたかったんですけど、用事があって行けないんですー!スカパーにも入ってないので、色々と諦め気味です(笑) (2017年11月23日 20時) (レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 了解です!ファンフェス近いですねー!梓さんは見に行かれますか? ちなみに私はGYAORAで見ます(笑) (2017年11月23日 17時) (携帯から) (レス) id: 91f229b3cf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みやさん» 選手の名前言っちゃうと住んでるとこ特定されちゃうんで言えないです(笑)他県に住んでいるんですか?北海道寒いけど良いとこなんでぜひ来てみてください!ついでに、札幌ドームで野球見ていってください!(笑) (2017年11月23日 16時) (レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 誰とあったんですか〜?(笑) 羨ましい! 北海道にいきたい(笑) (2017年11月23日 13時) (携帯から) (レス) id: 91f229b3cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年10月30日 22時

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