#40 ページ41
*
私の名前を呼んで、優しく微笑む石川さんは超、スーパー、めちゃくちゃ格好いい。なのにマイメロのリュックを背負っているのだから、可愛さも100プラス。
「撮影してたの?」
「そうですっ!」
そう答えて、持っていたカメラでパシャリ。
これは私だけの物にしておこう、なんて考えたのはもちろん内緒。
「今日先発でしたよね?」
「うん、そう」
「頑張ってくださいね!絶対勝てますから」
「ありがとう」
そう言って私の頭を優しく撫でる石川さん。
これだけのことで、顔がにやつく私はおそらく重症。
「...えへへ」
「ん?どうしたの?」
「いやー、なんか...嬉しいなぁって」
「それは俺も」
石川さんは私の頬を撫で、そしてムニュッと引っ張りだす。
「いひゃいれす」
「ははっ、変な顔」
付き合いだしてわかったことだけど、石川さんは時たまこうやって私に小さいイタズラをしだす。ちょっとだけ幼くて、いわゆるギャップ萌えってやつ?
でもその時の笑顔、ちらっと見えるあの八重歯がとても可愛いから全然満足。
「こういうことしてると、周りからバカップルって言われるんですけどね」
「いいよ、俺は全然」
ほら、その笑顔が、優しさが、
また一つ私の気持ちを満たしていく。
『いしかわー!』
どこからか石川さんを呼ぶ声が聞こえた。
「あー、ごめん。そろそろ行かなきゃ」
そう、石川さんはばつの悪そうな顔をする。
「いえ、大丈夫です。頑張ってくださいね!」
「ありがとう。また後で」
"また後で"
そんな約束を交わせるのも付き合っているからだ。
数週間前の私に自慢してやりたい。
「石川さんっ、」
数歩前を歩いていた石川さんを呼び止める。
石川さんは不思議そうな顔で振り返った。
そんな彼に、私はこう叫ぶのだ。
「好きですっ!」
何度だって伝えよう。
この温かさが逃げないように。
いつまでもこの関係が繋がっているように。
*
211人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
梓(プロフ) - 如月明日香さん» ありがとうございますー!如月さんのコメントはどれも嬉しいものばかりですよ(_ _)ちょくのことが好きになってくれたのなら嬉しいです(笑)最後まで読んでくださりありがとうございました! (2017年12月5日 17時) (レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)
梓(プロフ) - 雛*さん» ありがとうございます!そう言ってもらえると凄く嬉しいです(^^;番外編の方もよろしくお願いします! (2017年12月5日 17時) (レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)
如月明日香(プロフ) - 完結〜〜!おめでとうございます! このお話で私は石川選手が好きになり、なんと実際に石川選手のタオルも買ったんです〜〜! それくらい、引き込まれる作品で、石川選手の魅力が詰まったお話でしたっ! 本当にこのお話大好きです!! 本当におめでとうございます! (2017年12月5日 0時) (レス) id: eed9e6c20a (このIDを非表示/違反報告)
雛*(プロフ) - はぁ……完結お疲れ様でした(;;) 終始ニヤニヤしっぱなしでした……´`* 素敵なお話をありがとうございました〜〜!! 番外編も楽しみにしてます◎ (2017年12月5日 0時) (レス) id: cd2200b77f (このIDを非表示/違反報告)
雛*(プロフ) - わ、わ、わ…! ほんとですか(;;) ふ、ファンだなんて恐れ多いです;;ありがとうございます´`* ちょくくんファンなので、ちょくくんの作品があるのが嬉しくて…!*゚ これからも楽しみにしてますね〜◎ (2017年12月1日 14時) (レス) id: cd2200b77f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:梓 | 作成日時:2017年10月14日 17時