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忙しなく行き交う人々の姿をなんとなく眺めながら、上がっている息を整える。
もしかして間に合わない?なんてちょっと焦った私はここまですっ飛ばして来たわけで。
でも、そのおかげか何なのかよく分からないけど、待ち合わせの20分前に到着。
「...前髪、変じゃないかな?」
小さく呟き、スマホの画面で確認する。
せっかく可愛くしてもらったんだから、と念入りのチェックしてると、
「Aさん、」
「うひゃいっ!」
後ろから肩をトントンとされ、不覚にもとんでもない声がでてしまった。
「え、大丈夫ですか?」
そんな石川さんの声をスーっと抜けていく。
その理由は、
・・・どうしよう、超かっこいい!!
もちろん私服姿は完璧にイケメンだし、
普段は着けていない眼鏡をかけている石川さん。
その眼鏡がまぁ似合うわけでありまして。
どうしよう!
私こんなイケメンさんの隣歩いて大丈夫?
今度こそ誰かに一発やられんじゃ...、
「・・・あの、Aさん?大丈夫ですか?」
そんな軽くパニック状態の私に石川さんは心配したような顔を見せてくる。
「いいえっ!あ、いや...全然大丈夫です!」
「ははっ、そうですか」
そう言って、歯を見せて小さく笑う石川さんはやっぱり可愛い。
「じゃあ行きますか」
石川さんは私の手をとり歩き出す。
そう、私の手を。
・・・・・・。
え、手?
確かにそこには二つの手が絡まりあっていて、
「・・・あの、石川さん。手が・・・?」
「また転ばれたら困るんで」
「また?」
「あぁ、覚えてないんでしたね」
石川さんはコロコロと少しだけ意地悪そうな顔。
まるで小悪魔のように、嫌でしたか?と首をかしげている。
そんなの...
そんなの、嫌なわけないじゃないですか。
「嫌じゃないです・・・、」
私はそう言い、ぎゅっと強く握った。
一方の石川さんは、良かったです、と柔らか笑う。
どうしよう私。
心臓は破裂寸前。
さらに、今までは見たことのなかった彼の姿にもうドキドキが止まらない。
(まだ15分も経っていないのに、)
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梓(プロフ) - 如月明日香さん» ありがとうございますー!如月さんのコメントはどれも嬉しいものばかりですよ(_ _)ちょくのことが好きになってくれたのなら嬉しいです(笑)最後まで読んでくださりありがとうございました! (2017年12月5日 17時) (レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)
梓(プロフ) - 雛*さん» ありがとうございます!そう言ってもらえると凄く嬉しいです(^^;番外編の方もよろしくお願いします! (2017年12月5日 17時) (レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)
如月明日香(プロフ) - 完結〜〜!おめでとうございます! このお話で私は石川選手が好きになり、なんと実際に石川選手のタオルも買ったんです〜〜! それくらい、引き込まれる作品で、石川選手の魅力が詰まったお話でしたっ! 本当にこのお話大好きです!! 本当におめでとうございます! (2017年12月5日 0時) (レス) id: eed9e6c20a (このIDを非表示/違反報告)
雛*(プロフ) - はぁ……完結お疲れ様でした(;;) 終始ニヤニヤしっぱなしでした……´`* 素敵なお話をありがとうございました〜〜!! 番外編も楽しみにしてます◎ (2017年12月5日 0時) (レス) id: cd2200b77f (このIDを非表示/違反報告)
雛*(プロフ) - わ、わ、わ…! ほんとですか(;;) ふ、ファンだなんて恐れ多いです;;ありがとうございます´`* ちょくくんファンなので、ちょくくんの作品があるのが嬉しくて…!*゚ これからも楽しみにしてますね〜◎ (2017年12月1日 14時) (レス) id: cd2200b77f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梓 | 作成日時:2017年10月14日 17時