文豪から愛しい貴女へ II

顔が赤いのは…… <中原中也> ページ49

林檎飴さんリクエスト

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昨日、任務中に雷雨があり少し驚いたものの、無事待ち合わせ場所についた

今日は中也さんと逢引……

日が眩しいせいか、何処か頭がいたい

「……お、来たか」

「早いですね中也さん」

そう言って笑いながら近寄ると少し見つめられた後こつんと額を当てられる

顔が真っ赤になっていく

「ど、どうかしましたか！？」

「いや、なんか顔が赤い気がして……熱あるんじゃねェの？」

「ないですよ！」

そう言って元気よく笑うと中也さんも少し笑って手を差し出される

「行くか」

「はい_______」

その瞬間凄い頭痛がして目が眩んだ







「……あ、起きたか」

「ん……」

「ったく、無理すんなよ。昨日の任務で雨に濡れたから風邪ひいたんだろ」

そう言いながら頭を撫でている中也さん

ベンチに中也さんが座って私はその膝に頭を載せている

周りの人が微笑ましそうに見ているのに気づき、立ち上がろうとする

「だ、大丈夫で______」

そう言って頭をあげると優しく頭を元の位置に降ろされた

「周りを気にするなんて照れてるのか？気にしなくてもいい」

そう言ってまた優しく撫でられた後顔を覗き込まれる

「偶にはこんなのもいいだろ？」

「は……はい」

そう言うと中也さんは少し笑った後

「でも、二度と無理すんじゃねェ。今度無理して逢引に来たら強制的にこれだからな」

「そ、それは嫌です……」

そう言いながらまだ少しだけ膝枕をしてもらった

頭を撫でている手は暖かく、心地よくて何時の間にか寝ていたのか気づいたら家だった

服はそのままだったがベッドの横にお粥がラップされた状態で置かれているのを見て私は少し笑う

“無理すんなよ”

そう書かれたメモを見て少し元気が出た

鏡を見るとまだ顔が赤かった

でもこれは風邪だからじゃなさそうと少し思った






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中「リクエストありがとう。無理したらダメだぞ？今は安静にな」

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