文豪から愛しい貴女へ II

ひっつき虫 <澁澤龍彦> ページ42

華宮さんリクエスト

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最近、友達の澁澤さんがよく遊びに来る

「A、その本は面白いのか？」

「はい、でも澁澤さん、肩に顎を乗せられると痛いです」

「それは悪かった」

そう言って一度退いた澁澤さん

「好きだ」

「ありがとうございます」

澁澤さんは何故か毎度そう言う

本当に好きな人に言ってあげてくださいって言っても聞かないのでご好意として受け取っている

「……違うのだが」

「何がですか？」

「私が挨拶のように君に愛を囁いていると思っているのか？」

「はい」

素直にそう言うと澁澤さんが下を向く

落ち込んでいる……あ

「で、でも軽い方では無いのは知ってますから！」

あれ……もっと落ち込ませてしまった

「いや、大丈夫だ……判っている」

「そうですか……？」

「ああ」

そう言って澁澤さんは私の顔を見る

「だが……その鈍感さも面白い」

「え？」

「いつか落とすからな」

「えっと……落とし穴に落とされる程嫌われていたのですね……」

そう言うと澁澤さんが少し笑ったあと

「違うが……面白いな」

そう言われてので私も笑う

でも……何が可笑しいんだろう








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澁「リクエスト感謝する。いつか落とすから覚悟しておくといい」

今はこれだけ <フョードル・ドストエフスキー>→←兄妹 <フョードル・ドストエフスキー>

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