訳あり生徒会 (ページ9)

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再会ページ9

男女別の体育の授業が終わって教室に戻る。

次の授業の準備をしようと教科書を取り出すと何かが落ちた。

拾って紙を広げると《屋上来て下さい》と書かれている。

「勝利君」

女子に囲まれて笑ってる勝利君に声をかける。

「ん？」

「ちょっと用事」

「俺も行く」

立ち上がって俺のところまで来た勝利君を止める。

「いや、来ないで」

「何で？」

「すぐに戻ってくる」

「分かった」

渋々、勝利君が僕に背を向けて自分の席に戻った。

カップルじゃないんだから、ベタベタし過ぎでしょ。

屋上に上がるとフェイスから下を見下ろしてる女子がいる。

ゆっくりと近づいて彼女の横顔を見て眠っていた記憶が目を覚ました。

「深雪？」

「久しぶりだね。聡」

無邪気に笑う顔はあの時のままで一瞬、時が止まってるのかと錯覚するほどだった

「何でここに？」

「母さんに聡がここに入ったって聞いた」

気付けば深雪を抱きしめていた。ずいぶん痩せたな。当たり前か。

「ゴメンな、ホントにゴメン」

「聡が謝ることじゃないでしょ」

「それでも結果的に深雪を傷つけた。守ってやれなかった」

「母さんが言ってたよ。聡はよく自分を責めてしまうって。

　ホントにそうだと思う。自分を責めないで」

視界が崩れ落ちた。頬を伝う涙は止まることを知らない。

「泣かないで」

深雪に差し出されたハンカチを目に当てる。