訳あり生徒会 (ページ26)

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謎ページ26

「失礼します」

授業も後１０分で終わる。

机に肩肘を着いて黒板を眺めてると、健人君が入って来る。

「松ちゃんおいで」

目をハートにしてる女子達に振ってる反対の手で、手招きをする。

どうしたんだろ。勝利も居ないし。

やっぱり、生徒会関連だったのかな。

「どこ行くの？」

「寮。大事な話があるから」

振り返ってそう告げる健人君の目は笑ってなかった。

ぞわぞわしながら、黙って健人君の後ろを歩く。

梅雨と言うだけあって、窓の外は激しい雨が降っている。

「はい」

健人君が自分の上着を脱いで僕に渡す。

「風邪引くよ？」

意味無いでしょ。口には出さず、健人君と一緒に寮まで、ダッシュする。

寮に入ると、目を丸くした勝利と綺麗な女の子が居る。

「聡」

誰？何で、、俺の名前を、知ってるの？

思わず後ずさりすると、背中に衝撃を感じた。

「聡に、、近づくな、、関わるな」

「どうしたの？勝利、急に」

相変わらず、健人君の目は笑っていない。

どういうこと？一体、二人の間に何が起きてるの？

訳が分からず、立ち尽くしてると、健人君に腕を掴まれる。

「俺の部屋行こ」

黙って着いていこうとすると、勝利に引き離される。

「勝利？」

勝利を捉える健人君の目には光が無く、どこまでも暗かった。

怖くなって、逃げるように、階段を駆け上がった。

自分の部屋に入り、電気もつけないまま、ベットに腰を下ろした。