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授業 ページ23
チョークの音だけが響き渡る退屈な授業。
適当に聞き流してると、がたんと言う音が響いた。
「佐藤？」
黒板と睨み合ってた先生が目を丸くして振り返る。
「用事あるんで」
それ以上は何も言わずに教室を出て行った。
生徒会の？ でも、それだったら、俺もだよね。
じゃあ、何だろう。授業を抜け出してまで行くことか。
まぁ、良いや。呼ばれてないし、俺には、関係ない。
だから、知らなかった。あの二人の対立を。
自分が利用されてるだけだって。そして、抜け落ちた記憶のことを。
浮かれてたんだ。作られた、嘘の恵まれた環境に。
自分が本来、生徒会役員じゃないことも。
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作者名：gyuutanlove | 作成日時：2017年5月31日 17時
