拉致？ ページ3
「担任の大野智です。よろしく」
凄い、おおらかと言うか、、緩い先生だな。
「あっ、言い忘れてた。この学校寮制だから。
寮は１クラスで一つね。
今から部屋割りが書かれた紙を配るから」
部屋割りにしてはやけに分厚い紙が配られる。
クラスメートの様々な声を聞きながら自分の名前を探す。
しかしいくら探してもどこにも載っていない。
あれ？ 俺、ひょっとしてクラス間違えた。
心の中で焦ってると前方のドアが開いて赤髪の怖そうなオーラを出した人が
堂々と入って来る。 こんな人、クラスに居たっけ？
「松島聡ってどいつ？」
はい？ 待って、、どういうこと？
状況に追いついていない俺をクラス中の視線がとらえる。
「お前が松島聡？」
気付けば目に前で腕を組んで立っている。
「は、、はい」
「ちょっと来い！」
俺なんかしたっけ？ やばい！殺される。
「ころさねぇよ」
「へ、、？」
「そんな顔してたから」
シーンとした教室を出て廊下をゆっくりと歩いていく。
「ついた」
彼の言葉で顔を上げると生徒会室と書かれた部屋がある。
「ここは？」
「生徒会室」
「いや、それは見れば分かります」
「入るぞ」
俺の気持ちを無視して重そうな扉を手前に引いた。
中に入ると、爽やかな笑みを浮かべた王子様とハーフのイケメンが
楽しそうにトランプをしている。
「おぉ、菊池お帰り。ってその子誰？」
「松島聡」
「ついに見つけた。」
「これでやっと全員揃った」
どっかで聞いた声に反応して視線を移すと今朝の彼が居る。
「あっ〜」
「うるせぇよ」
「すいません」
「とりあえず自己紹介しよ」
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作者名：gyuutanlove | 作成日時：2017年5月31日 17時
