【モブサイコ100】はやく私の平凡を返せ！！

ちょっといきなりすぎやしないかい? ページ6

「えっと、あの………とりあえず降ろしますね」

「うわっ」

私はふわっ、と階段の踊り場に降ろされた。


えっ、なんでこの人が私を降ろしてるの?

私が自分の体を浮かせてたんじゃ…??


「怪我とかないですか?」

あっそうだ。

私、階段から落ちそうになってたんだ。


とりあえず全身を触ってみたが、どこも痛むところはない。

「大丈夫です」

「そうですか」


て、そんなことはどうでもいいんだよ!!!!!


「あの、もしかしてあなたが私を助けて……?」

「まあそういうことになりますね」


なんだ。私は能力に目覚めたわけじゃなかったんだ。

さっきまで喜んでたのが恥ずかしいわ。

ちぇっ。期待して損した。




ん、ちょまてよ?


「あなた、一体何者ですか!?」

なんであの人、私を浮かせられたの!?

常人にはあんなことはできない。


この人、超能力者?なのか…!?



「ただの中学生ですけど……」



ちげぇよ!!そういうことじゃないんだよ!!!

なんでそんな能力が使えるかが気になってんだよ!!!!


この人なんか、ちょっとズレてる……?


「つかぬことをお伺いしますが、お名前は…?」

「影山茂夫です」

「学年は?」

「二年です」

「クラスは?」

「一組ですけど」




ということは……あれ?



「二年一組なんですか!?」

「うあっ、そ、そうですけど」

大きな声で驚かせてしまったが仕方がない。

自分よければ全てよし、だ。

「あの、私のこと、知ってたりしますか?」

「いや、知りません。今初めて知りましたけど……」

私もそうだ。

しかし

「私も二年一組なんですよ」

「え?」


え?じゃない。

これは事実だ。



「だから、私達、一緒のクラスなんです」







とか言ったけど、私もこんなやつ知らないよぉ!!!

マジかよお母さん→←私、すごいっ……

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す