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男前なのです ページ50

「そこまでモブ君を甚振って何がしたい?それで快感を得ているのか?」

自分でも信じられないほど、私の口は滑らかに言葉を紡ぐ。

「違う!ただ、僕の方が強いことを証明しようと…」
「そんなことを証明して何になる?どうせ自己満足なんだろ?自分より強い相手はいない…そう安心したいだけだろ?」

その言葉は図星だったようで、テルの顔がみるみる赤く染まっていく。

「お前に僕の何が分かる!!!」
「何にも分からないし、知りたくもない」
「うるさい!黙れ!!」

テルの周りにある小石が浮く。
モブ君は、私たちのことをおろおろとした表情で見ている。

「もしかしてそれを私にぶつけるつもり?都合が悪くなると、すぐに超能力に逃げるのカッコ悪いよ?子供じゃあるまいし」
「だから黙れって言ってるだろ!!」

こちらに向かって、数個の小石が飛んでくる。
だがその小石は、私の身体の数cm前でぽとり、と落下した。
テルの目が大きく見開かれる。

「お、お前…」
「んじゃそういうことで。帰ろう、モブ君」
「う、うん」

モブ君はひょこっと立ち上がると、私と一緒に校門に向かって歩き出した。

「ちょっと待て…」

悔しさに満ちた、テルの声に呼び止められる。

「まだ何かあ……!?」

ガシャン!

そう大きな音がしたかと思うと、さっきまで私の隣にいたモブ君が、校舎を挟んだ向こう側に吹っ飛んでいた。
周りには窓ガラスの破片と、コンクリの壁の破片が散乱している。

「ちょっとお前…!」

モブ君の方へと向かうテルを追いかける。
私じゃなくモブ君に手を出してくるあたり、本当に最低だ。
何故そこまでモブ君との勝負に拘るのか、全く理解できない。

「だから止めろって言ってるのに…」
「うるさい!」

そう言うモブ君の言葉に耳も傾けず、銅像を操り、モブ君へとぶつける。

ドゴッ!

モブ君に銅像が勢いよくぶつかった。
モブ君は近くの扉に突撃し、教室の中へと倒れこむ。

「おいテル!止めろ!!」
「まだ力を見せないつもりなのか?」

私の言葉を無視し、テルはモブ君を黒板に叩きつけ、奇声をあげる。
私は、そばでそっとテルの顔写真を撮る。よし、気付かれてないようだ。

__って、こんなことしてる場合じゃなかった!!
そう思ったのもつかの間、モブ君の身体は黒板を貫通した。

「モブ君!!」

私は目一杯叫びながら、テルの脚を蹴った。
だがテルはびくともしない。

自分の無力さに、胸が引き裂かれるような気持ちになった。


____________
続編いきます!!

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設定タグ:モブサイコ100 , 小説   
作品ジャンル:アニメ
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はむめろん(プロフ) - 花松愛し隊さん» コメントありがとうございます!こちらもフレンド登録しておきますね!本当に励みになります……これからも頑張りますね!! (2016年11月10日 21時) (レス) id: 296516587c (このIDを非表示/違反報告)
花松愛し隊(プロフ) - 枝豆で笑いました、、最近モブサイにはまって霊幻さんにきゅんきゅんしておりますははは。フレ申させて頂きました!これからも頑張って下さいね、 (2016年11月10日 19時) (レス) id: 6badd87d48 (このIDを非表示/違反報告)
はむめろん(プロフ) - sayaka_sk_さん» こちらこそありがとうございます!本当に嬉しいです…文章も絵もまだまだですが、これからも精進していく所存ですので、何卒よろしくお願いします(^▽^) (2016年11月6日 20時) (レス) id: 296516587c (このIDを非表示/違反報告)
sayaka_sk_(プロフ) - 夢主ちゃんすごいかわいいし絵も旨いしストーリーも最高すぎて…本当最高の作品をありがとうございます!。゚(゚^o^゚)゚。 (2016年11月6日 19時) (レス) id: ab607ac85b (このIDを非表示/違反報告)
はむめろん(プロフ) - 夕藍さん» ご指摘ありがとうございます!!修正しておきます…… (2016年10月29日 12時) (レス) id: 296516587c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はむめろん | 作成日時:2016年9月7日 0時

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