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残酷な現実 ページ14

「すいません、ちょっと急用を思い出したので…
お先失礼します!」

ジヒョンさんにだけ、そう言って。
目も見ずに、一礼して部屋を出た。

居酒屋さんを飛び出した後は、何かもう自分でもよく分からなくて。

走って走って走って。
ただひたすら走り続けて、ずっと前を向いてた。
下を向いたら涙がこぼれてきそうだったから。


慣れないヒールを履いたせいで、脚も疲れて。
思いっきり転んだ。

真っ白のワンピースは、裾が黒く汚れて。
タイツも破けてしまった。

派手に転んだ私を、通りかかったおじさんが見てくるけど。
誰も助けてくれる人は居ない。


何だろう、この気持ち。
初めてすぎて分からない。

世間から馬鹿にされているような。

…独りきりのような。



汚れたワンピースをはらって、自力で立ち上がる。
タイツは目立つところに穴が開いてしまって。

バッグで隠しながら歩いていたら、ようやく家に着いて。





そのまま無意識にベッドに倒れ込んだ。

と、同時に涙が溢れて。
視界がぼやけた。





さっきの言葉を聞いて、目が覚めた。

そういう意味だったんだ。

リョウクさんの『頑張れ』も。
キュヒョンがたまに見せる切なそうな顔も。

こんなことになるなら
好きってこと、気づかない方がよかったじゃん。




久しぶりすぎる恋愛に。
たくさん戸惑ったけど、頑張って答えを出したあとに……
こんなのって有り得ない。

何よりも、好きな人がいたくせに私にあんなことを軽々しくしてきたキュヒョンに腹が立ってきて。
キュヒョンにドキドキしてた私って本当に馬鹿。

残酷だけど。
ついさっきまで大好きだった人が一瞬でただの友達になった。

…いや、もう友達でも何でもない。
忘れちゃえばいいんだ。



……でも

でもね、キュヒョン。
もしウンミ先輩はミヌさんのことが好きなんだって
私がキュヒョンに教えたら

キュヒョンはどんな顔をするの?

寂しそうな顔をする?
『だと思ったよ』って笑顔で受け流すのかな?



言えない。
そんなこと絶対に言えない。

仮にキュヒョンが寂しげな顔をしたら……
私の胸も痛むと思うから。



たった一週間で終わったことだから。
いつの日か笑いながら話せるようになる日がきっと来る。



私たち、ふりだしに戻ろう。


聞こえるはずないのに。

キュヒョンに、そう胸の中で訴えた。

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設定タグ:SUPERJUNIOR , キュヒョン , Kyuhyun   
作品ジャンル:恋愛
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ぴーまん(プロフ) - ぎゅブズさん» ほんとですか(>_<)ありがとうございます!!そんな勿体ないお言葉を…。本当に嬉しいです(泣)ご期待に応えられるように頑張ります^-^ 切ない系は初めてでpq笑 これからも宜しくお願いします(涙) (2014年5月1日 23時) (携帯から) (レス) id: 9659c62f6b (このIDを非表示/違反報告)
ぎゅブズ - こんばんは♪ いつも楽しく読ませて頂いております(笑) 切ないですね…(>_<) でも…誤解であってほしいです… これからも更新楽しみにしています。 頑張ってください!! (2014年5月1日 23時) (携帯から) (レス) id: 3be4257ba7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴーまん | 作成日時:2014年4月23日 17時

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