あかんやつ ページ14
「ええよ、気にせんとって？」
俺もコーヒーを頼む
「…というか、何も迷惑とかじゃなかったで？」
『…ほんまですか？』
「うん。むしろラッキーって感じやったわ」
『え？』
「優太さんとこで飲ましてもろて、おごってもらったから」
『…あ〜…』
「それに、水田も楽しかったって『えっ？！』…言っとったし笑」
すみません…と、少し頬を染める
なんか…
「…ごめんな」
『えっ？』
ここに来たんが俺じゃなくて、水田やったら良かったな
言えばええのに、普通に言えるはずやのに
…なんとなく、自分の…この、複雑な気持ちが邪魔して言えない
『…川西さんでも、嬉しいですよ？』
「えっ…」
『でも…って失礼かもしれないですけど、私は川西さんに会えて嬉しいです』
俺の目を見てそう言って、にっこり笑う
「…ありがとう」
素直に嬉しかった
…胸がドキドキする
これは…多分、あかんやつ
俺が知ってはいけない、感じてはいけないやつ
「…今日、眼鏡なんやな」
知らんふりして、気にしないように適当に話をふる
『あ、ほんまや』
気付いてなかったんか、そう小さく呟いて恥ずかしそうにする
…んんんっ！かわっ…
『仕事中とかはこっちで「ゔっ」えええっ？！』
自分で自分を平手打ちして邪念を消す
『だ、大丈夫ですかっ…？』
「うん…大丈夫」
初めてこんなことした…
ちょっとだけ痛くてヒリヒリする
コーヒーを飲み干して席を立ち去ろうとしたけど
「じゃあ…俺、もう『待ってください』
「っ…」
『赤く…なってます』
Aちゃんのひんやりとした手が、ヒリヒリとした部分に触れる
『強く叩きすぎです』
ふんわりと笑う色っぽさに目が奪われる
「…冷たいなぁ、手」
『冷え性なんです。気持ちいいですか？』
「…うん」
冷やすためなのに、余計に熱を持ってきている気がする
「…そろそろ、行きます」
『あ、はい』
お代を払って店を出る
『…ありがとうございました』
「…俺も、ありがとう」
『これから、お仕事ですか？』
「うん」
『お互い、頑張りましょう！』
「ん、そうやな。水田にも言っとくわ」
『はいっ！』
水田の名前を出すと喜ぶよな
可愛いけど…ちょっと嫌やわ
水「…賢志郎、今日遅かったな」
東京行きの新幹線でそう言われた
「…そう？」
水「Aちゃんとこ行ってきたん？」
「？！」
水「…コーヒーのにおいする」
…あー…なるほど
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まなか(プロフ) - mimiさん» はじめまして！わかります！めっちゃ紳士っぽいのに不純なとこが好きです←。この作品では不純さはたぶんあんま出てこないんですけどね笑。ありがとうございます！頑張ります！！ (2020年1月7日 10時) (
レス) id: 25dc032f5d (このIDを非表示/違反報告)
mimi - 川西さんかっこいいですよね~！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年1月6日 23時) (レス) id: e6667f44b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなか | 作成日時：2020年1月1日 23時
