41 轟side ページ42
丁度、皆が去った後に彼女は目を覚ました。軽く欠伸をしながら、まだ眠いのか目をこすっている。
「起こしたか?」
『……大丈夫だよ。学ランありがとう、これ、すごく安心するんだよね』
Aはゆっくりと体を起こして、掛けていた学ランが落ちないようにそっと手を添えている。起きたばかりで本調子じゃないのか、いつもより受け答えがゆっくりになっていた。
「安心?」
『そう、安心。洋介に包まれてる感じがして匂いとかで落ち着く』
「そうか。……俺、目の前にいるけど、それは駄目なのか?」
Aが安心、と言ったのでどういうことなのかと聞き返したらそう教えてくれた。学ランの匂いを少し嗅いでいたので、少しモヤッとして彼女に聞いてみた。
『洋介そのものが一番だよ』
「ありがとう、俺も」
俺の聞いたことに対して、俺が納得する返しをAはいつもしてくれる。そして彼女はそう言うと、いつもからは彼女自身からは恥ずかしがってしてこないようなスキンシップ……俺が一番だと言いたいのか抱き締めてきた。
耳を赤くしているので、彼女なりに頑張っているのが可愛くてつい頬が緩む。それに俺も応えて彼女の背中に手を回して抱き締め返した。
そしてAとのスキンシップを楽しみつつ、さっき起こった出来事を話したりして時間を潰していると、すぐに時間は過ぎて夕方になった。暗くなるし、彼女は明日からまた学校なので家まで送り届けることにする。
2人並んで校舎内を歩いていると、嫌という程Aに視線がいくのがよく分かる。彼女のことを変な目で見ている奴らには静かに目で訴えかけ、牽制した。
校舎を出ると、たまたまなのか待ち伏せしていたのかは分からないが、楓士雄が居た。
「お、ドロッキーの彼女。よく寝れたか?」
『はい、とっても。…じゃあ、私と洋介は帰るので、ではまた』
「じゃあな」
「おう、またな」
楓士雄に挨拶を済ませ、二人で歩いて帰った。Aを無事に送り届けた後、思いがけない相手に声を掛けられた。
「あっれれ、轟ちゃんじゃん」
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可愛。(プロフ) - 小松ミナさん» どういたしまして´`*! (2022年10月24日 18時) (レス) id: fdd7cf983f (このIDを非表示/違反報告)
小松ミナ(プロフ) - ありがとうございます。またチャレンジしてきます! (2022年10月24日 17時) (レス) id: f4f49d3608 (このIDを非表示/違反報告)
可愛。(プロフ) - 小松ミナさん» それは良かったです´`*はい、プロフコピーで大丈夫かと!念の為検索できるか確認してきたので、大丈夫だと思います!◎ (2022年10月24日 16時) (レス) id: fdd7cf983f (このIDを非表示/違反報告)
小松ミナ(プロフ) - ハイ(//∇//)しかもまたお話更新で、朝から気持ち上がりました⤴︎ありがとうございます♡あと、Twitterお邪魔したいのですが見当らなくて…プロフ記載をコピーで大丈夫ですか?そちらの洋介さんも読みたくて(๑˃̵ᴗ˂̵) (2022年10月24日 6時) (レス) id: f4f49d3608 (このIDを非表示/違反報告)
可愛。(プロフ) - 小松ミナさん» 確かに、こんな助けられ方するならいいですよね´`*最初は村山さんに全て助けてもらおうと思ったんですが、ここは轟に助けてもらった方がいいかなとおもってそうしました!そして村山さんには受け止めてもらう係になってもらいました、ときめきますよね❀. (2022年10月24日 0時) (レス) id: fdd7cf983f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:可愛。 | 作成日時:2022年9月29日 14時