episode39 ページ43
真純はずっと元気にやってるようだった。
それを聞いて、安心した。
18:30頃ファミレスを出て、蘭と園子と別れ私は1人、路地を経由しながら家に向かっていた。
家の屋根が見えた頃、腕時計を見た。
ちらっと見た時計は19:09を表している。
阿笠博士の家の電気は煌々と輝いているのに対して、沖矢さんの家は真っ暗だった。
太陽と月…。
…にしても、暗いよな。
この道自体暗めだし。
電気がついてない時の沖矢さんの家の前は特に暗い。
博士の家の電気のおかげで人影は見えるけど、顔は見えない。
ほら、今、目の前を歩いてくる人だって、大柄の人ってのは分かるけど、どんな顔でどんな服を着ているのかは分からない。
あれ、あの人なんか言ってる…。
私は歩きながらギュッとその人に集中する。
だんだんと近づいたことで、服と持ち物くらいはわかった。
暗いから青黒く見えていたのだが、その人は白いパーカーを着ていた。
そして、家から漏れる光に反射する、刃物を持っていた。
私は叫ぶことなく、「…はぁ？」と吐き出してしまった。
それと同時に、肋骨の間、ミチミチと気道を押し込まれるような感覚を感じた。
そして引き抜かれる感覚と共に、傷口が酷く温かく、更にお腹を刺される。
胃のあたりを指した刃物が抜かれて瞬間、咳が込み上げてきた。
犯人を、捕まえないと。
私は咳を堪え、駆け抜けていく犯人を追おうとした。
しかし、ガク、と痛みに負け足の力が抜ける。
息が出来ない。
「大丈夫ですか？」
と、後ろから声をかけられる。
沖矢さんの声だった。
しかし、その時、堪えていた咳が外へ出てしまった。
それに続くようにして、口の中いっぱいに鉄の味が広がる。
グッと、それを胃の中に押し込もうとしたが口の隙間という隙間から血が垂れてきた。
その姿を見た沖矢さんは駆け足で家の中に入って行き、何かを取ってきた。
視界がグラグラと、曖昧になってくる。
探偵社……与謝野さん…に電話…しなきゃ。
私は鈍くなる感覚と、重たくなる腕でポケットの中の携帯を探す。
やっと見つけた携帯の明かりは眩しすぎた。
「Aさん、これを口に。」
と、戻ってきた沖矢さんに袋を渡された。
私は口に溜め込んだ、追加され続ける鉄の味をその袋に吐き出した。
そして、傷口にタオルを当ててくれて、抱き抱えられる。
『…探偵社…に…電話…与謝野さん…に。』
込み上げてくる液体が口の中に溜まる前に私は沖矢さんにそう言った。
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from bathroom(プロフ) - うり太郎さん» コメントありがとうございます！多分恐らくMaybeで書いた記憶がありますので是非読んで頂けると嬉しいです…！！(もし書いてなかったら土下座しながら土を掘らせていただきます…(; ;)) (2021年8月22日 23時) (
レス) id: 462ac0c112 (このIDを非表示/違反報告)
うり太郎(プロフ) - 探偵社の社員なら社長の異能で暴走とか抑えられる筈ですが･････?普通に内容おもろいので好きです!そこのところだけ気になります!(まだ12ページまでしか読んでないのでその先に答えあったらゴメンなさい･･･!) (2021年8月16日 16時) (レス) id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
from bathroom(プロフ) - 架印�靴気�» コメント、ありがとうございます。個人的に互いにカマを掛け合って欲しくてハーフと世良真純に言わせました。しかし誤解を招くような表現にしてしまいすみません。早急に直します！ (2021年2月25日 0時) (レス) id: 462ac0c112 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 赤井一家の兄妹は、母親がハーフ（宮野エレーナとは姉妹関係）なのでクオーターです。 (2021年2月24日 19時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
from bathroom(プロフ) - 月夜さん» コメントありがとうございます、更新頑張ります〜！ (2020年6月10日 14時) (レス) id: 462ac0c112 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：from bathroom | 作者ホームページ：http://なし
作成日時：2020年5月16日 18時
