【d!】異世界から来てしまった

4 ページ4

チーノ
「宜しくお願いします
歓迎しますよ」


思ってない言葉をこれほど違和感なくしっかり伝えるあたり、先程の鬱さんと一緒だ

グルッペンに言われていた通り、人を騙すことが得意なタイプで
最早それを生業とすることが出来る人間だ


握手を求められ、手を伸ばそうとしたとき
隣からショッピがチーノさんの胸ぐらを掴んで壁まで追い詰めた



ショッピ
「お前今何しようとした」

チーノ
「もー！お前がそっちつくとホントめんどくさいねん！！
グルッペンさんの恩人とか俺は分からんし！
異世界とか信じがたい話は信じる
けどその先で何があったとか信用できるわけないやん！！

何して取り込んだ、何して口封じした！？
やから痛めつけてでも吐かせな…！！」


一番新人であるとは聞いた
周りもそれは多少考えたりしたことだろう

なんならロボロも当初はそう考えて
何が目的と唱えたし


「この国では…世界では、甘っちょろい考えかもしれないですが…
私の国は平和で
世界としては均衡が崩れて進み具合はバラバラでした

故に…自分の目の前に現れた何も分からないという人間をその辺放っておいて
デカいニュースになったり、騒がれた時に

私は関係ない、と思えるのかと
思えたとして、まず関わった時点でうざったい

なら匿えばいいや、という感じです
理由なんてそれぐらいです」

チーノ
「ッ…」

鬱
「詭弁も大概にな」


へら、と笑った鬱さんは、そっと拳銃を持った

5→←3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す