【HQ!】形勢逆転【及川徹】

1話 ページ1

及「ごっめーん。遅れちゃったうへペロ」

舌を出して、にこっと笑いながら体育館にやってきたのは、青葉城西高校バレー部主将の及川徹。

岩「よーし、誰かボール持って来い。」

花「うえーい。」

そんな及川を見て、ボールを要求する岩泉と、すぐさま準備をする花巻。

及「ちょいちょいちょい！岩ちゃん!?何で俺に向かってサーブ打とうとしてるの!?」

松「及川、動いたら危ない。」

逃げる及川を押さえつける松川。

及「ちょっとまっつん！押えないでよ！」

岩「主将が遅れてくるなんて、後輩に示しつかねーだろうが。」

及「いつもよりほんの少し遅れただけじゃん！」

花「行け、岩泉！イケメン撲滅」

松「手加減しなくていいぞ。成敗！」

及「お前らそっちが本音じゃん！」

体育館に響き渡った及川の悲鳴。

今日も青葉城西は平和です。


花「そんで？今日も呼び出しですか及川さんは？」

部活後、着替えながら話題に上がったのは及川が遅れた理由。

及「うん。そうだよー。まあ及川さんってモテちゃうから！」

ピースサインをした及川にパンチを入れた岩泉。

岩「うぜぇ。」

及「ちょっと岩ちゃん！男の嫉妬は醜いよ！」

松「今回はどうすんの？付き合ったの？」

及「え？付き合ってないけど？」

花「ふーん。最近大人しいじゃん？なんで？」

松「来るもの拒まずだったのにな。」

岩「やっと性根正す気になったか。」

及「皆、俺のイメージ酷くない!?」

若干涙目になりながら反論する及川。

松「間違ってないじゃん。」

花「そうそう。前はちょこちょこ彼女変わってたし。」

及「たっ確かにそうだけどっ…」

岩「ぐうの音もでねーな。」

及「別に今だって彼女いるしっ！」

及川の発言にそれぞれが「えっ!?」と声を出して彼を見た。

花「まじ？」

及「まじ。」

松「誰!?」

及「Aちゃん。」

花「はぁ!?まだ続いてたのかよ！」

岩「誰だっけかそいつ？」

松「あれだよ。俺らが2年の終わりに付き合いだした子。」

岩「ああ。矢巾と同じクラスだったっていう。」

及「そうそう。」

花「あの子美人だよな。」

及「でしょ？」

岩「お前が自慢すると腹立つ。」

及「岩ちゃん理不尽！」

松「何で続いてんの？」

及「何でって？」

松「いやだって…今までの子とタイプ違いすぎだし。」

花「確かにな。一緒にいる所もほとんど見ないし。」

岩「お前がまだ付き合ってるって思いこんでるだけじゃねーの？」

及「えっ…まっまさか…そんなはずっ」

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