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A「慧さんー……。」
あの日から、少し縮まった慧さんとの距離。
カフェに行っても挨拶すら交わさなかったような今までとは違う。
毎回話しかけてくれるようになって、
慧「ふふ、、おかえり。」
A「ただいまぁ〜」
すっかりこの店の常連さんと化した私に
“ いらっしゃい ” じゃなくて “ おかえり ” なんて言葉をかけてくれるようになった。
だからこうして仕事帰りとかでもつい立ち寄っちゃったり。
慧「どしたー?金曜なのに憂鬱なのー?(笑)」
へらへら笑いながらすっと出してくれたいちごタルト。
言わなくても出てくるのは、
いっつもソレを頼むから。
慧「こないだまですっげールンルンだったのに
なんで最近そんな沈んでんの〜?
まぁ、とりあえずこれ飲んで元気だして?」
そう言って コト、と目の前に置かれたのは
甘い甘いホットチョコレート。
A「…わ、美味しいやつだ…。」
慧「俺が作ってるんだから、なんだって美味しいんだけどなー(笑)
ね、Aちゃんが元気ないと俺が心配になるから話してよ?」
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A「_____ …… 」
慧「ひっでー彼女、可哀想にAちゃん。」
かわいそうに、なんて思ってなさそうな
どこかいきいきしているように見える表情の慧さん。
…面白がってるでしょ…(笑)
でも別に、嫌な気がしないのはきっとこの人の人柄。
あの日…ヤマダさんとの電話の日以降
毎晩 用事もないのに、
「 元気ですか?? 」
って、それを言うためだけに電話をするようになった。
それだけでも、電話するきっかけができたからすごく嬉しくてドキドキしながら電話してたんだけど、
3日でやめた。
土日はゆっくり休んでほしい、とか
せっかくの休みに邪魔しちゃ悪いな、とか
まぁ、いろいろ考えちゃって、
また週明けに電話しよって思ってたの。
だけど、………日曜日。
クリーニングに出してたコートとスーツを
涼介さんに返すために電話したんだけど、
▽
?《 はい、どなた? 》
今度こそ正しい番号を教えてもらったはずなのに、
電話に出たのは女の人。
A「あ、あの、私 伊藤と申します。
涼介さんのケータイに電話をしたつもりだったんですが、
涼介さん…ではないですね、すみません間違えました!」
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ほしの(プロフ) - さちさん» さちさんこんにちは*応援、ありがとうございます。1番だなんて…私にはもったいない…すごく嬉しいです…っ! (2019年1月22日 18時) (レス) id: f88f537235 (このIDを非表示/違反報告)
さち(プロフ) - このお話大好きです!今まで見てきたお話の中で1番好きです!これからも応援してます! (2019年1月15日 21時) (レス) id: 8963f2aaa7 (このIDを非表示/違反報告)
u6Ba3WOCV4Wy1ch(プロフ) - そうなんですか!教えて下さりありがとうございます!秒で見ます! (2018年5月31日 18時) (レス) id: 879a036e0d (このIDを非表示/違反報告)
ほしの(プロフ) - u6Ba3WOCV4Wy1chさん» じつは、続きを連載中です|ω・`)ちらっ リンクしてなくてすみません、、、!*キミの担当社員 という作品が続編になっているのでお時間があれば覗いてみてください…! (2018年5月30日 19時) (レス) id: f88f537235 (このIDを非表示/違反報告)
u6Ba3WOCV4Wy1ch(プロフ) - すっごく面白かったです!最後の書き方が良すぎて続きが見たくなります笑 (2018年5月30日 16時) (レス) id: 879a036e0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほしの | 作成日時:2017年1月24日 10時