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涼介さんに気づいてさっと車のドアを開ける。
さ、乗って。そう言って乗車させられ
当たり前のようにそれに乗り込む彼に少し、冷たいオーラを感じた。
助手席にミサキさんが乗り込むと静かに発進する車。
どこに向かうのか、なんて聞いたところでわかんないだろうからとりあえず今はこの、なぜか少し重くなってしまった空気に押し潰されないように耐えるだけ。
…はぁ、気まずい。
朝は優しかったミサキさん。
涼介さんがいるから今もきっと優しくしてくれるはずだけど、
このお似合いカップルと同じ空気を吸ってるなんて、
場違いだとしか思えないし。
…本当は、一緒にいるところを見るだけでもつらいのに
なんで自分まで加わってるんだよ、私。
静かすぎるエンジン音に、音楽もラジオもかかってない車内。
どうか早く目的地につきますように、と外を眺めるだけ。
涼介「…なぁ。」
1番初めに言葉を発したのは、涼介さんだった。
涼介「何か言わなきゃなんねーことがあるんじゃね?」
今までに聞いたことのないような低い声で確かにそう言った。
言わなきゃなんないこと…?
主語がないその言葉に、
私かな、なんて自分の心に問いかけたけど
涼介さんに言わなきゃなんないことなんて、あるかな…?
ミサキ「…っと、私ですか?」
涼介「当然。それ以外誰よ?
聞いててやるからちゃんと言っとけよ。」
酷く冷たく言い放った涼介さんに、
怖じることもないミサキさん。
え…っと、痴話喧嘩かな…?(笑)
それならできれば私のいないところで……
ミサキ「Aさん、」
不意に名前を呼ばれて、少し伏せてた顔を上げると
ミラー越しに目が合った。
A「え…っ、はい…?」
てっきりここで喧嘩の仲直りするんだと思ってたけど、
違ったみたい。
ミサキ「昨日はごめんなさい、…とても反省したわ。
それから、電話も……。
本当は少しからかってあげようと思っただけなの。」
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ほしの(プロフ) - さちさん» さちさんこんにちは*応援、ありがとうございます。1番だなんて…私にはもったいない…すごく嬉しいです…っ! (2019年1月22日 18時) (レス) id: f88f537235 (このIDを非表示/違反報告)
さち(プロフ) - このお話大好きです!今まで見てきたお話の中で1番好きです!これからも応援してます! (2019年1月15日 21時) (レス) id: 8963f2aaa7 (このIDを非表示/違反報告)
u6Ba3WOCV4Wy1ch(プロフ) - そうなんですか!教えて下さりありがとうございます!秒で見ます! (2018年5月31日 18時) (レス) id: 879a036e0d (このIDを非表示/違反報告)
ほしの(プロフ) - u6Ba3WOCV4Wy1chさん» じつは、続きを連載中です|ω・`)ちらっ リンクしてなくてすみません、、、!*キミの担当社員 という作品が続編になっているのでお時間があれば覗いてみてください…! (2018年5月30日 19時) (レス) id: f88f537235 (このIDを非表示/違反報告)
u6Ba3WOCV4Wy1ch(プロフ) - すっごく面白かったです!最後の書き方が良すぎて続きが見たくなります笑 (2018年5月30日 16時) (レス) id: 879a036e0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほしの | 作成日時:2017年1月24日 10時