『兄さん』 ページ14
しばらくの間、一色さんは
泣きじゃくっていた。
僕は、太子があの時してくれたように
一色さんの背中をさすっていた。
やっと落ち着いたのか、
一「ありがとう…ございます…」
と、顔を上げた。
妹「いえ、気にしないでください。」
深呼吸をしてから、
一色さんはあることを話し始めた。
一「実は、太子様は私の幼なじみなんです。
いつも私のことを妹のように接してくれて…
私も本当の兄さんのように慕っていたんです。
ただ、兄さんは小さい頃から体が弱くて。
私の父が元々担当医でしたから、
父が亡くなってから、私がその役目を
継ぐことになったんです。
でも、助けられなかった…
父に、『自分を懸けてでも助けろ。』
と言われていたのに…」
そんな事があったのか…
そう思った僕は、
ギュッ
気づけば、僕は一色さんを抱きしめていた。
妹「貴女は何も悪くないんです。
太子の為に最善を尽くしてくださった。
それだけで、太子のことを守っていたんです。
だから、決して自分を責めないでください。」
一「ありがとう…ございます…ッ」
太子。
人の死の為に泣いてくださる方は沢山います。
でも、
人の生の為に自分のことを懸けてくださる方は
少ない。
そんな方が貴方には沢山います。
貴方は本当に幸せ者ですね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鱗(プロフ) - 聖徳太子さん» お名前からご察ししますわ← 二人とも幸せになっていただきたい…！！閲覧コメありがとうございました☆ (2016年3月10日 17時) (
レス) id: 8a6988dbee (このIDを非表示/違反報告)
聖徳太子 - 太子・゜・(つД｀)・゜・太子大好き・゜・(つД｀)・゜・ (2016年3月9日 15時) (レス) id: 66173144b0 (このIDを非表示/違反報告)
鱗(プロフ) - 曽良くんと聖徳太子，大好き野郎さん» 返信遅くなりました泣 ありがとうございます！そう思っていただけて嬉しいです。誰にでも大切な人は居るものです。そう考えれば、自ら命を絶つことは愚かだと私は思いますね…。貴方様も命は大切にしてくださいね＾＾ (2015年3月21日 8時) (レス) id: 1d3cb7018d (このIDを非表示/違反報告)
曽良くんと聖徳太子,大好き野郎 - 感動しました。改めて生きることの大切さ,死ぬことの悲しみを深く実感しました(T▽T)これからも頑張ってください!! (2015年3月20日 17時) (レス) id: e4a7aed37d (このIDを非表示/違反報告)
闇風ヤク@アニオタ重症(プロフ) - 鱗さん» そうだねby閻魔 (2014年10月11日 16時) (レス) id: a55c4f8740 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鱗 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rei10111/
作成日時：2014年9月2日 7時
