桎梏／神田ユウ ページ10
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がちがちがちがち。歯が小刻みに音を鳴らす
死が眼の前で笑顔で私の手を大きな手で握って
私の大切おはようとかこんにちわとか、おやすみ
全部の日常(いつも通り)が見えない何かに掻き消される
じゃあ。運良く死ななかったと仮定してみて
目が潰れたらどうする?喉が潰れたらどうする?
足が無くなったらどうする?手が無くなったらどうする?
ほら、恐怖が無くなるなんて有り得ないじゃん
どうしたって付きまとうじゃん。なんて思いながら
自身を抱き締める様に両手を両肩に回して力を込めた
「怖ぇのかよ」
凛とした強い声が鼓膜を揺さぶって、響いて
横目で聴こえた隣を見ればいつも通りの彼がいた
壁に寄り掛かって、長い腕を組んで、不機嫌そうに
いつの間にか止まっていた震えに笑いながら呟く
死にたくない。彼は眉を潜めて責めるように言った
「だからって咎落ちになんざなるんじゃねぇぞ
お前と任務場所が近ぇんだ。回収なんざ御免だぜ」
そういう話はわざと聞かないふりをしてみて
だって、好きな人がいるの。そう笑ってみれば
当然怒られた。附抜けた事言ってんじゃねぇって
私はそれでも聞かないふりでにこにこ笑いながら
彼よりは少し短い髪を親指と人差し指で摘まんで
ねじねじ、ぐるぐる。指の腹で転がして遊んでみる
ぷ、ち。2.3本の髪の毛が耐えきれず抜けて
死ぬ前に禿げたくなんてないから、これ以上は止めた
「その人は他に大切な、愛せる人がいるの」
「私なんかが眼中にないってくらい分かってるのにね」
「最期まで諦められないなんて、馬鹿みたい」
遠い目で何処かを眺める彼を思い出していた
私が映らない、綺麗な紺色の瞳を思い出していた
その時だけは魂が抜けたような彼を思い出していた
それがいつも、堪らなく嫌いな自分を思い出していた
柱に寄り掛かっていたけれど更に力を抜いて
ずるずる落ちて体育座りになって、膝に顔を埋める
ぽん。頭に彼の掌が置かれて直ぐに彼を見上げた
「だからって一回でもそいつを嫌いになったかよ
関わらなければ良かった、って思ったかよ。ねぇだろ」
「なら。お前はそれで幸せなんじゃねぇの?」
私を見ようとはしてくれなかった。遠くを見ていた
今日は何故だかそれが少しすてきなことに思えていて
私が幸せかどうかは分からなかったけれど
私の恐怖が無くなったかは分からないけれど
貴方を想い続けることへの後悔は消えたと、思える
(或いは、沈黙の思考の為の静寂)
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アホ毛50% - 遊莉さん» ノアは望むもの手に入れる為なら何でもすると思ふ (2016年7月4日 20時) (
レス) id: 11bcba6a22 (このIDを非表示/違反報告)
遊莉(プロフ) - アホ毛50%さん» 甘酸っぱくはねえな (2016年7月4日 19時) (レス) id: 4bcfa69d12 (このIDを非表示/違反報告)
アホ毛50% - 遊莉さん» 因みに今日中に続編作るから見てくれるとうれぴぃ…(小声) (2016年7月4日 6時) (レス) id: 11bcba6a22 (このIDを非表示/違反報告)
アホ毛50% - 遊莉さん» どうや?甘酸っぱい()片想い書いたよ!!!(自棄)我ながら、このあと夢主ちゃんはどう生きていくんですかねぇ… (2016年7月4日 6時) (レス) id: 11bcba6a22 (このIDを非表示/違反報告)
遊莉(プロフ) - アホ毛50%さん» あーーアホ毛………ヴっしんどい………なんかさあ…アホ毛と趣味性癖がかなり一致しててさあ…リア友ならドン引きされることでも平然と言えるから…すき……とにかく神田ユウはやばかったです… (2016年7月2日 22時) (レス) id: 4bcfa69d12 (このIDを非表示/違反報告)
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