舐犢／伊東倉元 ページ46
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プレーンタイプのクインケを両手で思いきり振って、目の前の喰種の首を切りつけたときだった。力を入れ続けた両手は痺れていて、ぽろりと手からクインケがこぼれる。
「あっ」
と言ったか否か、うねる赫子が私を壁に叩き付けた
前からトラックがぶつかったような衝撃が来て、壁にぶつかって、内臓を潰される。ふたつの鈍痛は痛いのか熱いのか分からなくなるほどだ
鼻から、口から、もしかしたら毛穴からもと思うくらいの血が流れる。その一瞬、頭のなかは完全にからっぽだった
ずるり、と重たい音で私は壁から地面に落ちる
(あの人が、悼んでくれるなら、殉死も悪くない、かも)
ゆるいままの頭でそう考えた途端、不思議なことに身体中を這いずっていた痛みは消える。あとには祖父母の家のような、不思議な安心感だけが残っていた
(ねむ…)
これはよく眠れそうだ。ああ、おやすみなさい
「俺ってさ」
憧れの声と浮遊感とで、おやすみなさいは叶わなかった
慌てて目を見開くと、伊東さんが、私を俵のように担いでいるではないか！
片手で応戦しているせいか、いつものやさしい笑顔がどこかかたい。汗ばんだ額に次々と新しい汗を浮かばせている
「は、はなして、離してください！」
私のせいで彼が死ぬなんてこと、あってはいけない。だのに伊東さんは平然と話を続けた
「守られるより、守る方、にっ、憧れるタイプ
っ理想は 追いかけるより追いかけられたい、けど、ずっっと前から、一人の子追っかけてばっか」
焦りもせず攻撃を往なし、避ける。しかしやはり私が邪魔になってしまっているらしい。息は荒く、声も一定の調子ではない。
足元を狙われバランスを崩し、彼は尻餅をついた
「あっ、いや、伊東さんっ！」
思わず叫んだが、
「タケさんあとお願いしますっ！」
その言葉で彼の上司である平子さんが他の部下の方と共に現れ、まばたきくらいの間で終わらせてしまった
それなら最初から来てくださいよ。呆気にとられる私に、医療班への連絡を終えた伊東さんが笑いかける。
「や〜…あんまイイかっこできなかったね。でもAちゃんのこと守れてよかった。どう？脈ありそ？」
いたずらっぽいそれに、私は悲鳴をあげた
「やっ、やめてください！困ります…
こんなことされたら、私の脈が止まってしまいます…」
(睫毛を彩る春一番)
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アホ毛50% - 遊莉さん» ノアは望むもの手に入れる為なら何でもすると思ふ (2016年7月4日 20時) (
レス) id: 11bcba6a22 (このIDを非表示/違反報告)
遊莉(プロフ) - アホ毛50%さん» 甘酸っぱくはねえな (2016年7月4日 19時) (レス) id: 4bcfa69d12 (このIDを非表示/違反報告)
アホ毛50% - 遊莉さん» 因みに今日中に続編作るから見てくれるとうれぴぃ…(小声) (2016年7月4日 6時) (レス) id: 11bcba6a22 (このIDを非表示/違反報告)
アホ毛50% - 遊莉さん» どうや?甘酸っぱい()片想い書いたよ!!!(自棄)我ながら、このあと夢主ちゃんはどう生きていくんですかねぇ… (2016年7月4日 6時) (レス) id: 11bcba6a22 (このIDを非表示/違反報告)
遊莉(プロフ) - アホ毛50%さん» あーーアホ毛………ヴっしんどい………なんかさあ…アホ毛と趣味性癖がかなり一致しててさあ…リア友ならドン引きされることでも平然と言えるから…すき……とにかく神田ユウはやばかったです… (2016年7月2日 22時) (レス) id: 4bcfa69d12 (このIDを非表示/違反報告)
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