▽(Anther) ページ42
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頭!。そう呼ばれた俺は直ぐ振り返ってやって
満面の笑みを浮かべている小さな頭を撫でてやった
不規則に、たまに猫が相手のように目尻を弄くれば
彼奴は余程気持ちが良いのか目を細め恍惚としている
暫くそうしていて、彼奴ははっとして慌てて少し離れる
危ない危ない。ぶつぶつと呟いている独り言は気にしない
にこ。笑った彼奴は掌の裏表を見せ付けてから
両手を握り拳にし、何回か振って開くと煙が出る
ピンクの煙が消えると彼奴の掌に包装された小さな箱
「ハッピーバレンタインです!どうですか頭!?」
成る程。ひょいと受け取り、しげしげと眺め
箱を開きハートの形をしたチョコレートを口に放る
溶けたのか、指に少しずつ付いたチョコを舐めとった
赤い顔で此方を見つめる純真な仕草に頬が緩む
当然ながら俺とは全く違い、酷く汚れを知らず
こんな雑草まみれ仕事の中に有る向日葵のようで
ハート型のチョコなんざ今じゃ有り得ねぇものでも
拙い気持ちを伝える為に恥じることも無く渡してきた
ちら。盗み見るようにして彼奴に顔色を見られ
俺の方が幾分も背が高いからか大きな目と目が合う
俺は笑って奴を真似するように掌の裏表を見せ
握り拳を振り、開き、真っ赤な薔薇を一本出して
それを繰り返して二十本程の薔薇の花束を奴に渡した
中央には膨らんだ蕾を置いて、ぽんと開かせる
其処にはひよこのサブレ。彼奴は眉を潜め見詰める
間抜けな顔に笑いそうになって、小さな口に詰め込んだ
「まだまだひよっ子だな、こんくれぇはしろ
そんで、こんな甘過ぎるチョコじゃ糖尿になるわ」
あの天パならまだしも。その一言で彼奴の顔が変わる
晴れやかだった顔に雨雲が掛かるように淀み
きゅ、と、薄い唇をきつく結び自分の服を握ると
何を思ったのか、俺の股間を思いきり蹴りあげてきた
万事屋さんは関係無いでしょう!!。そう怒鳴られて
彼奴は股間と臀部の痛みに悶絶する俺を尻目に走り去る
全蔵さん、と俺を呼んで笑うその顔は、その声は
もう二十年近く俺を悩ませている。頭と呼ばれても
それが消えることは無かったし、寧ろ悪化するだけだ
持ってて無駄な物は捨てるのが忍びとしての基本、鉄則
(好きだって、捨てられねぇのに、なんで気付かない)
お前の幸せの為には、俺じゃどうにも役不足だ
知らないふりをしてることに気付かないお前の侭で
いつかその、蔓延る青臭い想いが消えてくれたら良い
(直ぐ近く、地球の体温)
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アホ毛50% - 遊莉さん» ノアは望むもの手に入れる為なら何でもすると思ふ (2016年7月4日 20時) (
レス) id: 11bcba6a22 (このIDを非表示/違反報告)
遊莉(プロフ) - アホ毛50%さん» 甘酸っぱくはねえな (2016年7月4日 19時) (レス) id: 4bcfa69d12 (このIDを非表示/違反報告)
アホ毛50% - 遊莉さん» 因みに今日中に続編作るから見てくれるとうれぴぃ…(小声) (2016年7月4日 6時) (レス) id: 11bcba6a22 (このIDを非表示/違反報告)
アホ毛50% - 遊莉さん» どうや?甘酸っぱい()片想い書いたよ!!!(自棄)我ながら、このあと夢主ちゃんはどう生きていくんですかねぇ… (2016年7月4日 6時) (レス) id: 11bcba6a22 (このIDを非表示/違反報告)
遊莉(プロフ) - アホ毛50%さん» あーーアホ毛………ヴっしんどい………なんかさあ…アホ毛と趣味性癖がかなり一致しててさあ…リア友ならドン引きされることでも平然と言えるから…すき……とにかく神田ユウはやばかったです… (2016年7月2日 22時) (レス) id: 4bcfa69d12 (このIDを非表示/違反報告)
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