検索窓
今日:3 hit、昨日:13 hit、合計:30,529 hit

目覚めが悪い朝 ページ35

 
 

カーテンの隙間から溢れる朝日。





まだ重たい目蓋をゆっくりと上げるとそこは




いつも見ているものとは異なる景色。





ここは私の部屋ではなく



ましては、ユンギの部屋でもなく……





キャサリン台風の時に初めて会った


ジンさんの部屋だった。







そっか





昨日は公園で雨の中ジンさんに拾ってもらって




お世話になったんだった。





ソファーと同じ高さほどの机の方を見ると



机に頭を乗せて静かに眠っているジンさん






の、隣に……









『え……?ユンギ??』







何故かその隣で静かに同じ体勢で眠るお馴染みの顔に驚く。







いつまでも帰ってこない私のことを心配して来てくれたのだろうか。





……ふと、スマートフォンを見るとユンギやらひまわり園の先生やらの着信通知で溢れかえっていた。






どうやらいろんな人に迷惑をかけてしまったみたいだ。







朝から冷や汗をかきつつ、彼らにそれぞれブランケットをかけてやり、再びソファーの定位置に戻る。






さて






これはれっきとした朝帰りである。




しかも、ユンギと2人で。







なんと先生たちに弁解しようか。








起きたばかりの冴えない脳を全力で回転させて良案を考える。









「朝から表情をコロコロさせて……まるで七変化だね」







声のする方に目を向けると、起きていたのは






家主のジンさん。







「もしかして、帰ったらなんて言おうか……とか考えた?」







やはりこの人は鋭かった。





『おはようございます……よく、お分かりで』








「まあ、なんとなく考えてることはわかるよ」









『表情だけで読み取るなんて、すごいですね』








「まあ、細かいことは気にせずに、ね?……それに僕が昨日直接寮の先生と電話で話したから大丈夫だよ」








いつの間に……そんなことを。





しかし、前日からならまだしも




当日のしかも外泊なんて許させるはずがない。



『……あの、なんと言ったんですか?』




すると、ジンさんは人差し指を口に近づけてウインクをした。




「ふふ、内緒。まあ、でも安心して帰ってよ。きっと何も言われないだろうから』







なんだろう、脅しでもしたんだろうか。





まあ、あまり深いことは聞かないでおくことにした。




世の中知らない方がいいことは無数にあるのだから。






きっと大丈夫、だよね?





うん、きっと。
 
 
 
 
 

腹が減っては戦はできぬ→←小さな友人



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
89人がお気に入り
設定タグ:BTS , SUGA , ユンギ   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

sr - 続きが楽しみです。 (2020年9月6日 11時) (レス) id: 53a26bd6a3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 面白いデス (2020年8月19日 18時) (レス) id: d305fb51e1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 出してください (2020年8月18日 0時) (レス) id: d305fb51e1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:めめっち | 作成日時:2020年8月9日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。