Extraordinary 2 (ページ25)

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波乱の幕開けページ25

　
　
　
　
　
何度目、何十回目かの放課後。
　
　
　
　
　
カノンは用事あると言って帰っていった。
　
　
　
　
　
　
　
部活に行きたいところではあったが、気怠くてやる気が出ない。
　
　
　
　
　
　
　
　
そうなると私がいつも足を向ける場所。
　

　
　
　
　
　
放送室。
　
　
　
　
　
　
テレビも空調もあってそれなりの広さもあるので、第二の家と言ってもいい。
　
　
　
　
　
　
　
テレビをつけて電気ケトルの電源を入れて定位置の椅子に座る。

　
　
　
　
　
　
　
いつも通り通りのルーティン。
　
　

　
　
　

　
…の、はずだった───……

　
ガシャンッ！！！！！
　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
　
　
突如鳴り響いた何かが割れる音。

　
　
　
　
　

　
『……なに？』

恐る恐る音がした方へ視線を向けた。
　

　
　
　
　
　
　
　
　

　
飛び散った破片。
　

　
　
　
　
　
砂埃。
　
　
　
　
　
　
　
　
部室の窓ガラスが破壊されていた。
　

すぐ真下には紙に包まれた球状の物体が落ちていた。

誰かキャッチボールでもして手元が狂ったのだろうか。

　
　
　
しかし、犯人は一向に現れようとしない。
　
　
考えたくはなかったけども、これはもしかして……

誰かが意図的に行ったことなのだろうか。
　

とにかくそのままにするわけにもいかない。
　
　

破片を拾い集めてダンボールを貼って応急処置。
　
　
　

こんなところでいいかな。

意図的なものであれば命の危険すら感じる出来事だが、なぜか私は落ち着いていた。

自分でも、わからない程に。

破片に紛れて落ちている球体に手を伸ばし、違和感を感じた。
　

紙に包まれていたのは野球ボールだった。
　

　
　
　
その紙を静かに広げるとそこには目を疑う言葉が記されていた。

〈果たし状〉

果たし状……？
　

　

誰だこんな古風なもの投げ込んだやつは。

　
紙切れの下の方には律儀に場所と時間まで記載刺されていた。

　

戦う用事なんてないのだけど。
　
　
　
　
というか、誰宛？

カノンって可能性もあるし。

もう、ほんとにめんどくさい。

帰っちゃおうかな。

あ……

なによ。

果たし状の決闘日時

今日じゃん……

　
　
　
　