Extraordinary 2 (ページ20)

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中体連⑫ ページ20

　
　
　
　
咄嗟の出来事に思わず目をつぶってしまった。
　
　
　
　
　
　

口元に柔らかい感触を感じて。
　
　
　
　

まるで時から止まったかのように、

しばらく動くことが出来なかった。
　

　
　
　
　
程なくして、唇は静かに解放された。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　
「……感想は？」

『……な、感想……！？』

　
「まだ足りなかったか」
　
　
　
　
　
　
　
『いや…そう、じゃなくて……』

　
　
　
　
　
　
　

　
　
　
　

『その……意外と、悪くなかった……かも、』
　
　
　
　

　
　
うわ……、どうしよう。

　
こんなの、好きだって言っているようなものだ。

　
　
　
　
恥ずかしすぎて、ユンギの顔を直視することができない。
　

　
　
穴があったら今すぐにでも入りたい……。
　

　
　
　
「……ようやく素直になったってとこか？」

『……降参しました』

私が顔を真っ赤にしてそう答えると、ユンギは満足そうにニヤリとした。

　
　
「俺の勝ちだな」

『なんでそうなるの……』

「惚れさせた、からな」

何よ、それ。
　
　
　
　

だったら私だって勝ちでしょうが。
　

はじめに好きって言わせたんだから。
　

　
「で、俺の彼女になってくれるってことでいいの？」
　
　

　
　
『……はあ、不束者ですが……』

時代劇の台詞かよ

　
と、言ってゲラゲラ笑うユンギに
　
　
　

今度は私からキスしてやった。

『……死ぬほど嬉しかったから、舞い上がって変な答え方になっちゃったの！だから…その、───

「わりぃ、それ以上言われると我慢できそうにないんだけど」

我慢… ───？
　
　

　

そう言われて、気づいた。
　
　
　
　

　
ここは医務室で、今は2人きり。
　

そして、ベッドがあるということ。
　
　
　

　
　
　

「……なあ、食っていいか？」

『ちょ、昼間っから何言ってんのよ！ダメに決まってるでしょ！』

「あ？昼間っから？？何勘違いしてんだよ。俺が言ってんのは……」

そう言って、ユンギが指差したのは
　
　
　
　
　

「それ、持ってきてくれたやつ」
　

私がベッド横の机に置いた、ユンギの弁当だった。
　

　

　
　
　